ファクタリングFAQ・安全性 よくある質問と悪質業者の見抜き方

ファクタリングFAQ・安全性 よくある質問と悪質業者の見抜き方

即日ファクタリングなど売掛債権の売買取引についてのQ&A。資金調達手段であり、日本でも中小企業の資金繰り支援策として安全なファクタリングですが、悪質な業者に騙されないための知識のまとめ。

ファクタリングFAQ・安全性 よくある質問と悪質業者の見抜き方

ファクタリングFAQ・安全性について、よくある質問と悪質業者の見抜き方をまとめました。

 

即日ファクタリングは違法ですか?

 

ファクタリングの利用を検討する際、多くの経営者が最初に抱く疑問が「ファクタリングは違法ではないのか?」という点です。結論から申し上げると、ファクタリング自体は完全に合法です。ただし、ファクタリングを装った違法な貸付行為も存在するため、正しい知識を持つことが重要です。

 

ファクタリングに対して不安を感じるのは、比較的新しい資金調達手段であること、手数料が高めに設定されていること、一部の悪質業者の存在などが理由として挙げられます。しかし、正規のファクタリング会社を選び、適切に利用すれば、何の問題もない合法的なサービスです。

 

ファクタリング自体は違法ではない

 

ファクタリングは、売掛債権の売買取引という法的性質を持ちます。企業が保有する売掛金(将来入金される予定のお金)という資産を、ファクタリング会社に売却し、早期に現金化するという取引です。

 

この取引は、民法第466条の「債権譲渡」に基づく正当な商行為です。債権譲渡とは、債権(お金を受け取る権利)を他人に譲り渡すことであり、法律で認められています。売掛金という債権を譲渡し、対価を受け取ることは、何ら違法性はありません。

 

融資(貸金)ではないという点も重要です。貸金業を営むには、貸金業法に基づく登録が必要ですが、ファクタリングは債権の売買であり、貸金業には該当しません。したがって、貸金業登録は必須ではありません。ファクタリング会社の中には、信頼性を高めるために任意で貸金業登録をしている会社もありますが、登録がないからといって違法ではありません。

 

金融庁も、正規のファクタリングについては「貸金業に該当しない」という見解を示しています。売掛債権の買取という実態があり、ノンリコース(償還請求権なし)であれば、ファクタリングとして認められます。

 

即日対応も合法です。審査を迅速に行い、当日中に入金することは、何ら法律に抵触しません。むしろ、テクノロジーの活用により、審査プロセスを効率化し、利用者の利便性を高めている正当なサービスです。

 

ファクタリングは海外では古くから一般的な資金調達手段であり、日本でも中小企業の資金繰り支援策として、経済産業省も推奨しています。2020年の民法改正では、債権譲渡に関する規定が明確化され、ファクタリングの法的基盤はさらに強固になりました。

 

違法になり得る例

 

ファクタリング自体は合法ですが、ファクタリングを装った違法な貸付行為や、悪質な契約内容には注意が必要です。以下のようなケースは、違法性がある、または違法となる可能性があります。

 

給与ファクタリング

 

個人の給与債権を買い取るとして、給料日前に現金を提供し、給料日後に給与から返済させる「給与ファクタリング」は、実質的には貸金業であり、貸金業登録なしで行えば違法です。

 

金融庁は2020年3月に「給与ファクタリングは貸金業に該当する」という見解を示しており、無登録で営業していた複数の業者が摘発されています。極めて高い手数料(年利換算で数百%)、悪質な取り立てなど、問題が多数報告されています。

 

給与ファクタリングと企業向けの正規のファクタリングは全く別物です。個人向け、給与を原資とする、異常に高い手数料といった特徴があれば、絶対に関わってはいけません。

 

実質的な貸付(リコース契約)

 

「ファクタリング」と名乗りながら、実質的には貸付である場合、貸金業法違反となる可能性があります。具体的には以下のようなケースです。

 

リコース(償還請求権あり)が前提となっており、売掛金が回収できない場合、必ず利用者が返金しなければならない契約。担保や保証人を要求される。契約書に「貸付」「返済」「利息」といった言葉が使われている。年利換算すると利息制限法を超える手数料(年利20%超)を請求する。

 

こうした契約は、債権の売買ではなく、実質的には金銭の貸付と判断される可能性があります。貸金業登録なしで行えば違法ですし、登録があっても利息制限法違反となる可能性があります。

 

詐欺的な契約内容

 

契約内容に詐欺的な要素が含まれる場合も、違法となります。契約時には説明されなかった高額な追加費用を後から請求する。契約書の小さな文字で、不利な条項を隠している。「手数料5%」と広告しながら、実際には30%請求する。架空の費用名目で金銭を詐取する。

 

こうした行為は、詐欺罪や消費者契約法違反に該当する可能性があります。

 

違法な取り立て行為

 

2社間ファクタリングで、売掛先からの入金後、ファクタリング会社への支払いが遅れた場合、督促を受けることは正当です。しかし、以下のような取り立て行為は違法です。

 

深夜・早朝(午後9時〜午前8時)に電話や訪問をする。勤務先に押しかけて騒ぐ。家族や親族、職場の同僚などに支払いを要求する。暴力的な言動や脅迫をする。SNSで個人情報を晒す。

 

貸金業法では、こうした取り立て行為は禁止されています。ファクタリングは貸金業ではありませんが、これらの行為は刑法上の脅迫罪、強要罪、名誉毀損罪などに該当する可能性があります。

 

二重譲渡の教唆

 

ファクタリング会社自身が、利用者に対して「他社でも同じ売掛金でファクタリングできますよ」と二重譲渡を勧める行為は、詐欺の共犯となる可能性があります。まともなファクタリング会社は、絶対にこのような提案はしません。

 

見分けるポイント

 

違法な業者を見分けるポイントとして、会社の実態が不明確(住所がバーチャルオフィス、連絡先が携帯電話のみ)。極端に高い手数料(30%以上)。極端に安い手数料(1%未満など、現実的でない数字)。契約を急がせる、他社との比較を嫌がる。契約内容の説明が曖昧、質問に答えない。ネット上の口コミが極端に悪いといった特徴があります。

 

正規のファクタリングを利用する限り、違法性を心配する必要はありません。ただし、信頼できる会社を選ぶことが絶対条件です。

 

審査は厳しい?落ちる理由は?

 

ファクタリングは融資よりも審査が柔軟と言われますが、すべての申込が承認されるわけではありません。審査に落ちることもあります。ここでは、審査基準と、落ちる主な理由について解説します。

 

売掛先信用

 

ファクタリングの審査で最も重視される要素が、売掛先企業の信用力です。なぜなら、ファクタリング会社にとって、売掛金が確実に支払われるかどうかが最大の関心事だからです。

 

売掛先の信用力が高いケース

 

上場企業や大手企業が売掛先の場合、審査は非常にスムーズです。トヨタ、ソニー、NTTといった誰もが知る大企業であれば、倒産リスクは極めて低く、支払能力も高いため、審査通過率はほぼ100%です。手数料も最も安くなります。

 

公的機関(国、地方自治体、公立病院など)が売掛先の場合も、信用力は最高レベルです。倒産リスクがゼロに近いため、審査で問題になることはほとんどありません。

 

中小企業でも、業歴が長く、財務内容が健全で、帝国データバンクや東京商工リサーチなどのデータベースで高評価の企業であれば、信用力は高いと判断されます。

 

売掛先の信用力が低いケース

 

設立間もない企業(設立1〜2年以内)は、経営が安定していないと判断され、慎重に審査されます。赤字が続いている企業、債務超過の企業、業績が悪化傾向にある企業は、倒産リスクが高いとみなされ、審査に通りにくくなります。

 

過去に不渡りを出した企業、支払遅延の履歴がある企業も、審査で不利です。業界全体が不況の場合(例:コロナ禍での飲食業、旅行業など)、個別企業の状況にかかわらず、業種全体のリスクが高いと判断されることもあります。

 

売掛先が個人事業主や小規模事業者の場合、信用調査が困難であるため、対応してもらえないファクタリング会社もあります。

 

審査で確認される情報

 

売掛先の信用調査では、以下のような情報が確認されます。帝国データバンクや東京商工リサーチのデータベース情報(評点、売上、利益、負債など)。上場企業であれば、公開されている財務諸表、IR情報。インターネット上の情報(ホームページ、ニュース記事、口コミなど)。過去の取引履歴(通帳記録で、定期的に入金があるか、期日通りの入金か)。

 

これらの情報を総合的に判断し、「この売掛先は信頼できる。売掛金は確実に支払われる」と判断されれば、審査に通過します。

 

対策

 

手元に複数の売掛金がある場合、最も信用力の高い売掛先の案件を優先的にファクタリングすることで、審査通過率を高められます。大手企業や公的機関との取引があれば、そちらを選びましょう。

 

売掛先との継続的な取引実績をアピールすることも有効です。通帳のコピーで、過去に何度も取引があり、毎回問題なく入金されていることを示せれば、「この取引は信頼できる」と判断されます。

 

請求書の不備・二重譲渡

 

売掛先の信用力に問題がなくても、請求書の不備売掛金の実在性に疑問がある場合、審査に落ちることがあります。

 

請求書の不備

 

請求書に必要な情報が欠けている場合、審査に通りません。請求先の社名・住所が不明確。請求金額が記載されていない、または読み取れない。支払期日が記載されていない。請求内容が曖昧(「業務委託料」だけで具体的な内容がない)。自社の情報(社名、住所、連絡先)が不完全。

 

手書きの請求書で、文字が読みにくかったり、計算ミスがあったりすることも、信頼性を損なう要因です。請求書は、正式なフォーマットを使用し、必要事項をすべて明記することが基本です。

 

売掛金の実在性が確認できない

 

請求書はあるが、実際に商品やサービスを提供した証拠がない場合、審査に通りません。納品書や検収書がない。売掛先との契約書がない。過去の取引実績が通帳で確認できない。メールでのやり取りなど、取引の経緯を示す資料がない。

 

過去には、架空の売掛金を作成してファクタリングを利用しようとする詐欺事件も発生しているため、ファクタリング会社は実在性を厳しくチェックします。

 

二重譲渡

 

同じ売掛金を複数のファクタリング会社に売却する行為は、詐欺罪に該当する可能性があります。A社にファクタリングを申込み、同時に同じ売掛金をB社にも申込むといった行為は絶対に避けなければなりません。

 

債権譲渡登記を確認すれば、すぐに発覚します。一度ファクタリングした売掛金は、もう自社の資産ではないため、再度売却することはできません。二重譲渡が判明すれば、審査落ちするだけでなく、法的な問題に発展します。

 

対策

 

請求書は、正式なフォーマットを使用し、必要事項をすべて明記しましょう。会社のロゴや社印が入った請求書テンプレートを作成し、請求先、請求金額、支払期日、請求内容(具体的に)、振込先口座、自社の情報などを漏れなく記載します。

 

取引の裏付け書類を揃えることも重要です。発注書、契約書、納品書、検収書、業務完了報告書、メールでのやり取りなど、取引が実際に行われたことを証明する書類をできるだけ多く準備しましょう。

 

誠実な対応を心がけることも大切です。虚偽の情報を提供しない、質問には正直に答える、不明点は曖昧にせず確認するといった姿勢が、信頼を得る基本です。

 

赤字決算・税金滞納でも利用できる?

 

銀行融資では、赤字決算や税金滞納があると、審査に通ることは非常に困難です。しかし、ファクタリングでは状況が異なります。

 

可能性と注意点

 

基本的には利用可能

 

ファクタリングは、売掛債権の売買取引であり、融資ではありません。審査で最も重視されるのは、売掛先企業の信用力です。申込企業が赤字であっても、税金を滞納していても、売掛先がしっかりした企業で、売掛金の支払いが確実であれば、審査に通過する可能性は十分にあります。

 

実際、ファクタリングを利用する企業の多くは、資金繰りに困っているからこそ利用しているわけで、決算が赤字であったり、税金の支払いが遅れていたりするケースは珍しくありません。ファクタリング会社もそのことは理解しており、申込企業の財務状況だけで判断することはありません。

 

これは、ファクタリングの大きなメリットの一つです。銀行融資が受けられない状況でも、資金調達できる可能性があるのです。

 

影響がある場合

 

ただし、まったく影響がないわけではありません。税金の滞納が多額で、差押えのリスクがある場合は、審査に影響することがあります。売掛金が税務署に差し押さえられてしまうと、ファクタリング会社が回収できなくなるためです。

 

国税徴収法により、税金の滞納がある場合、税務署は債権を差し押さえる権限を持っています。売掛金が差し押さえられた場合、債権譲渡よりも税金の徴収が優先されることがあります。このリスクを考慮して、ファクタリング会社は税金滞納の状況を確認することがあります。

 

また、2社間ファクタリングの場合は、申込企業が売掛先からの入金を受け取った後、ファクタリング会社に支払う必要があります。この支払能力については、ある程度確認されることがあります。極端に経営状況が悪く、支払いができない可能性が高いと判断されると、審査に影響します。

 

対応のポイント

 

赤字や税金滞納があることを隠す必要はありません。むしろ、正直に状況を説明し、「だからこそファクタリングで資金調達したい」と伝える方が、信頼を得られます。ファクタリング会社は、様々な経営状況の企業を支援してきた経験があるため、親身に相談に乗ってくれるはずです。

 

税金滞納がある場合は、滞納額と、差押えのリスクについて正直に伝えましょう。「現在、○○万円の滞納がありますが、分納の相談をしており、差押えの予告はありません」といった具体的な情報があれば、ファクタリング会社も適切に判断できます。

 

赤字決算の場合も、赤字の理由を説明できると良いでしょう。「先行投資のため一時的に赤字」「コロナ禍の影響で昨年は赤字だったが、今年は回復傾向」といった説明があれば、単なる経営不振ではないことが伝わります。

 

売掛先の信用力が高い案件を選ぶことも有効です。申込企業の状況が厳しくても、売掛先が上場企業や公的機関であれば、審査通過の可能性は高まります。

 

取引先にバレない?

 

ファクタリングを検討する際、多くの経営者が心配するのが「取引先に知られてしまわないか」という点です。特に、重要な取引先の場合、資金繰りの状況を知られることで、今後の取引に悪影響が出ることを懸念されます。

 

2社間なら通知なし

 

2社間ファクタリングを利用すれば、基本的に取引先に知られることはありません。これが2社間ファクタリングの最大のメリットです。

 

2社間ファクタリングでは、利用企業とファクタリング会社の2者だけで契約が完結します。売掛先への通知や承諾取得は不要です。売掛先から見れば、これまで通り請求書に基づいて、指定された口座に入金するだけです。

 

ファクタリング会社も、売掛先への接触は一切行いません。売掛先の信用調査を行う際も、企業情報データベースや信用調査会社の情報を使うため、直接問い合わせることはありません。

 

契約手続きも、利用企業とファクタリング会社の間だけで完結します。契約書、請求書、通帳のコピーなどは、すべてファクタリング会社に提出するだけで、売掛先に提出したり、確認を求めたりすることはありません。

 

入金の流れも、売掛先からは変わりません。支払期日になったら、売掛先は利用企業の口座に通常通り振り込みます。振込先が変わることもありませんし、ファクタリング会社から連絡が行くこともありません。

 

このように、2社間ファクタリングでは、取引先の視点からは何も変わらないため、ファクタリングを利用していることが知られることはありません。

 

例外ケース

 

ただし、絶対にバレないという保証はありません。以下のようなケースでは、知られてしまう可能性があります。

 

債権譲渡登記を確認された場合

 

2社間ファクタリングで債権譲渡登記を行った場合、登記情報は公開されるため、売掛先が登記を確認すれば分かってしまいます。ただし、実際に売掛先が取引先の債権譲渡登記を定期的にチェックすることは稀です。よほど慎重な企業でない限り、このルートで知られる可能性は低いでしょう。

 

入金後の支払いトラブル

 

売掛先からの入金後、ファクタリング会社への支払いを忘れたり、遅延したりすると、ファクタリング会社が売掛先に連絡を取る可能性があります。「○○社(利用企業)が当社に譲渡した債権について、支払いが確認できないのですが」といった問い合わせが売掛先に行けば、当然ながらファクタリングの利用が知られてしまいます。

 

これを防ぐには、売掛先からの入金があったら速やかに支払うことが絶対条件です。入金を確認したら、その日のうちにファクタリング会社に送金するくらいの対応が望ましいです。

 

社内からの情報漏洩

 

社内での情報管理が甘く、社員から取引先に情報が漏れるケースもあります。経理担当者が取引先の経理担当者と雑談中に「最近ファクタリング使い始めたんですよ」と言ってしまう、契約書を取引先が訪問した際に見られる場所に置いておくといったミスです。

 

ファクタリングを利用していることは、必要最小限の人だけに伝え、情報管理を徹底しましょう。特に、取引先と接点のある営業担当者には、知らせないほうが安全です。

 

ファクタリング会社のミス

 

稀なケースですが、ファクタリング会社が誤って売掛先に連絡してしまうこともあります。「書類確認のため」と売掛先に電話してしまう、郵送物を売掛先に誤送してしまうといったミスです。

 

信頼できるファクタリング会社を選ぶことで、こうしたリスクは最小限に抑えられます。実績豊富で、評判の良い会社を選びましょう。

 

取引先との契約書確認

 

取引先が何らかの理由で、利用企業との契約内容を詳細に確認したいと考え、債権譲渡禁止条項の確認をしている際に、実際に債権譲渡(ファクタリング)が行われているかを調査することもあり得ます。ただし、これも非常に稀なケースです。

 

基本的には安全

 

これらの例外ケースを見ると不安になるかもしれませんが、適切に利用していれば、取引先に知られるリスクは非常に低いといえます。2社間ファクタリングを選び、入金後の支払いをきちんと行い、社内での情報管理を徹底すれば、ほぼ問題ありません。

 

それでも絶対に知られたくないという場合は、債権譲渡登記をしないプランを選ぶ、少額案件にする、登記が不要な3社間を検討する(矛盾するようですが、事前に了承を得ておく)といった対策もあります。

 

必要書類は何ですか?

 

ファクタリングを利用する際に必要となる書類は、法人と個人事業主で異なります。事前に準備しておくことで、スムーズな申込が可能になります。

 

法人

 

法人がファクタリングを利用する際の一般的な必要書類は以下の通りです。

 

商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書):発行から3ヶ月以内のもの。法務局またはオンラインで取得可能。

 

決算書:直近1〜2期分。貸借対照表、損益計算書など。税理士の印があるものが望ましい。

 

確定申告書のコピー:直近1〜2期分。税務署の受付印があるもの、または電子申告の受信通知。

 

代表者の身分証明書:運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど。有効期限内のもので、両面のコピー。

 

請求書:ファクタリングの対象となる売掛金の請求書。請求先、金額、支払期日などが明記されたもの。

 

取引に関する書類:契約書、発注書、納品書、検収書など。あれば審査で有利。

 

通帳のコピー:直近3〜6ヶ月分。売掛先からの入金履歴がわかるページと、表紙(口座情報のページ)。ネットバンキングの場合は取引明細のPDF。

 

印鑑証明書:契約時に必要な場合あり。発行から3ヶ月以内の法人の印鑑証明書。

 

ファクタリング会社によって、必要書類は多少異なります。申込前に確認し、すべて準備しておくことが即日入金への近道です。

 

個人事業主

 

個人事業主の場合、法人とは若干異なる書類が必要となります。

 

確定申告書:直近1〜2年分。すべてのページ(第一表、第二表、所得の内訳書など)。税務署の受付印があるもの、または電子申告の受信通知。

 

青色申告決算書または収支内訳書:青色申告の場合は青色申告決算書、白色申告の場合は収支内訳書。

 

身分証明書:運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど。有効期限内のもので、両面のコピー。

 

開業届の写し:税務署に提出した開業届の控え(受付印があるもの)。ない場合は、事業の実在性を示す他の書類(営業許可証、事業所の賃貸契約書など)。

 

請求書:ファクタリングの対象となる売掛金の請求書。法人の場合と同様。

 

取引に関する書類:契約書、発注書、納品物、メールでのやり取りなど。実績を示す資料はできるだけ多く準備。

 

通帳のコピー:直近3〜6ヶ月分。事業用口座の履歴。個人名義の口座でも、事業に関連する入出金が確認できれば問題ないことが多い。

 

個人事業主の場合、法人の登記簿謄本に相当するものがないため、事業の実在性を証明する書類がより重要になります。確定申告書、開業届、継続的な取引実績などを丁寧に準備しましょう。

 

悪質業者の見抜き方(最重要)

 

ファクタリング業界には、残念ながら悪質な業者も存在します。こうした業者を利用してしまうと、高額な費用を請求されたり、違法な取り立てを受けたりするリスクがあります。ここでは、悪質業者を見抜くためのチェックリストと、注意すべきポイントを解説します。

 

悪質業者に引っかからないためには、事前の情報収集と慎重な判断が不可欠です。「今すぐ資金が必要」という焦りにつけ込むのが、悪質業者の常套手段です。どれだけ急いでいても、最低限のチェックは必ず行いましょう。

 

チェックリスト

 

悪質業者を見抜くためのチェックリストを以下にまとめます。複数の項目に該当する場合は、利用を避けるべきです。

 

【会社情報のチェック】

 

□ 会社の所在地が明確に記載されているか(バーチャルオフィスではないか)
□ 固定電話番号があるか(携帯電話番号だけではないか)
□ ホームページに代表者名、会社概要が明記されているか
□ 会社の実績や運営年数が確認できるか
□ 貸金業登録番号が記載されているか(任意だが、あれば信頼性が高い)
□ プライバシーマークやISMS認証などを取得しているか

 

【手数料・費用のチェック】

 

□ 手数料が明確に提示されているか
□ 手数料が相場の範囲内か(2社間で10%〜30%、3社間で1%〜9%程度)
□ 追加費用の有無と内訳が明示されているか
□ 見積書と契約書の金額が一致しているか
□ 「手数料1%〜」など、極端に安い広告を出していないか
□ 審査費用を請求されないか(審査は無料が基本)

 

【対応・説明のチェック】

 

□ 質問に丁寧に答えてくれるか
□ 契約を急がせたり、プレッシャーをかけたりしないか
□ メリットだけでなく、デメリットも説明してくれるか
□ 償還請求権の有無を明確に説明してくれるか
□ 他社との比較を嫌がらないか
□ 契約内容を理解する時間を与えてくれるか

 

【契約内容のチェック】

 

□ 契約書の内容が明確でわかりやすいか
□ 不明瞭な条項や、小さな文字の注意書きがないか
□ ノンリコース(償還請求権なし)と明記されているか
□ 遅延損害金が法外に高くないか(年率14.6%程度が一般的)
□ 契約解除の条件が明確か
□ 秘密保持条項があるか

 

【評判・口コミのチェック】

 

□ インターネット上の口コミを確認したか
□ Googleマップのレビューを確認したか
□ 極端に悪い評判が多くないか
□ 「詐欺」「悪質」といったキーワードで検索してみたか
□ 第三者の評価サイトでの評判はどうか

 

【その他の危険サイン】

 

□ 「絶対審査に通る」「誰でも利用できる」といった誇大広告をしていないか
□ 面談なし、書類なしで即日入金といった現実的でない条件を提示していないか
□ 担保や保証人を要求されないか(ファクタリングでは不要)
□ 契約前に費用を要求されないか
□ 銀行口座の通帳やキャッシュカードを預けるよう要求されないか

 

これらのチェック項目で、複数の「NO」や「危険サイン」がある場合は、その業者の利用は避けるべきです。一つや二つの懸念点であれば、質問して確認することもできますが、多くの項目に該当する場合は、明らかに悪質業者の可能性が高いです。

 

契約書の危険ワード

 

契約書の中に、以下のような言葉や条項が含まれている場合は、特に注意が必要です。悪質業者や、実質的な貸付である可能性があります。

 

「償還請求権あり」「リコース」

 

売掛金が回収できない場合、利用者が返金義務を負うという条項です。正規のファクタリングは、基本的にノンリコース(償還請求権なし)です。リコースである場合、実質的には貸付と変わらず、ファクタリングのメリットが失われます。

 

「貸付」「返済」「利息」

 

ファクタリングは債権の売買であり、貸付ではありません。契約書にこれらの言葉が使われている場合、実質的には貸金業であり、ファクタリングを装った違法な貸付の可能性があります。

 

「担保」「保証人」「連帯保証」

 

ファクタリングは売掛債権の売買取引であり、担保や保証人は不要です。これらを要求される場合、実質的には融資であり、ファクタリングではありません。

 

「通帳・キャッシュカードの預かり」

 

正規のファクタリング会社が、利用者の銀行口座の通帳やキャッシュカードを預かることはありません。これらを要求する業者は、口座を不正利用する目的や、入金を横取りする目的がある可能性があります。絶対に応じてはいけません。

 

「当社の判断により」「甲が必要と認めた場合」

 

契約解除の条件や、追加費用の請求条件に、「当社の判断により」「甲(ファクタリング会社)が必要と認めた場合」といった曖昧な記載がある場合、一方的に不利な扱いを受けるリスクがあります。条件は具体的に明記されているべきです。

 

「年率○○%」(極端に高い利率)

 

遅延損害金が年率30%、50%といった極端に高い利率に設定されている場合、注意が必要です。一般的には年率14.6%程度が妥当です。極端に高い利率は、実質的に高利貸しと変わりません。

 

「違約金○○万円」(不当に高額な違約金)

 

契約をキャンセルした場合や、支払いが遅れた場合の違約金が、不当に高額に設定されている場合も危険です。売掛金額に対して数十%といった違約金は、不当です。

 

「第三者への情報提供」「債権の再譲渡」

 

利用者の情報を第三者に提供する権利をファクタリング会社が持つという条項や、買い取った債権をさらに別の業者に譲渡できるという条項がある場合、個人情報の悪用や、悪質な業者への債権譲渡のリスクがあります。

 

これらの危険ワードが契約書に含まれている場合は、契約前に必ず質問し、納得できる説明が得られない場合は契約を見送るべきです。「よくわからないけど、とりあえず署名してしまおう」という判断は、後々大きなトラブルにつながります。

 

よくあるトラブル事例と対策

 

実際に発生したトラブル事例を知ることで、同じ過ちを避けることができます。ここでは、ファクタリングに関する代表的なトラブル事例と、その対策を解説します。

 

高額請求

 

トラブル事例

 

見積りでは手数料15%と言われていたが、実際の入金額を確認すると、さらに多くの金額が差し引かれていた。問い合わせると、「登記費用10万円、事務手数料5万円、システム利用料3万円」といった名目で、合計18万円も追加請求されていた。見積書にはこれらの記載がなく、契約書の小さな文字で記載されていたことが後で判明した。

 

トラブルの原因

 

見積書と契約書の内容を十分に確認しなかった。口頭での説明を鵜呑みにし、契約書をしっかり読まなかった。追加費用について質問しなかった。

 

対策

 

見積り段階で、「この見積り以外に、一切費用は発生しませんか?」と明確に質問し、書面で回答をもらいましょう。契約書を受け取ったら、見積書と照合し、金額が一致しているかを確認します。不一致があれば、署名前に必ず質問しましょう。

 

入金額が見積りと異なる場合は、すぐにファクタリング会社に連絡し、内訳を説明してもらいます。納得できない場合は、消費生活センターや弁護士に相談することも検討しましょう。

 

強引な取り立て

 

トラブル事例

 

2社間ファクタリングを利用し、売掛先からの入金があったが、別の支払いに回してしまい、ファクタリング会社への支払いが数日遅れた。すると、担当者から1日に何度も電話がかかってくるようになり、「今日中に支払わなければ、売掛先に連絡する」「自宅に取り立てに行く」といった脅迫的な言動を受けた。深夜に電話がかかってくることもあった。

 

トラブルの原因

 

売掛先からの入金後、速やかにファクタリング会社に支払わなかった。悪質なファクタリング会社を選んでしまった。

 

対策

 

まず、売掛先からの入金があったら、速やかにファクタリング会社に支払うことが絶対条件です。これはファクタリング契約における利用者の義務です。入金を確認したら、その日のうちに送金するくらいの対応が望ましいです。

 

万が一、やむを得ない事情で支払いが遅れる場合は、事前にファクタリング会社に連絡し、事情を説明しましょう。「○日までには必ず支払います」と具体的な日付を伝え、約束を守ることが重要です。

 

違法な取り立てを受けた場合は、証拠を保存し(録音、メールのスクリーンショットなど)、警察や弁護士に相談しましょう。深夜・早朝の電話、職場への押しかけ、家族への取り立て、脅迫的な言動などは、違法です。

 

事前の対策としては、信頼できるファクタリング会社を選ぶことが最も重要です。口コミや評判を調べ、悪質な取り立てをしているという情報がある会社は避けましょう。

 

困ったときの相談先

 

ファクタリングに関してトラブルが発生した場合、または利用前に不安がある場合、適切な相談先に相談することが大切です。一人で抱え込まず、専門家の助言を求めましょう。

 

公的窓口

 

トラブルが発生した場合や、契約前に不安がある場合に相談できる公的窓口を紹介します。

 

消費生活センター(消費者ホットライン:188)

 

消費者トラブル全般について相談できる公的機関です。ファクタリングに関するトラブルも相談対象となります。「契約内容に納得がいかない」「見積りと違う金額を請求された」「解約したいが高額な違約金を請求された」といった相談ができます。

 

電話番号188(いやや)にかけると、最寄りの消費生活センターにつながります。相談は無料で、専門の相談員がアドバイスしてくれます。

 

法テラス(日本司法支援センター)

 

法的なトラブルについて、無料で相談できる公的機関です。経済的に余裕がない方向けに、無料法律相談や弁護士費用の立替制度もあります。

 

ファクタリング契約の内容が違法ではないか、悪質な取り立てを受けているといった相談ができます。電話番号は0570-078374(おなやみなし)です。

 

警察(最寄りの警察署または警察相談専用電話:#9110)

 

違法な取り立て、脅迫、詐欺被害などについては、警察に相談できます。「支払いが遅れたら、家に押しかけて暴力をふるうと脅された」「架空の費用を請求され、支払わないと訴えると脅された」といったケースです。

 

証拠(録音、メール、契約書など)を持参すると、相談がスムーズです。緊急の場合は110番、緊急でない相談は#9110に電話しましょう。

 

金融庁 金融サービス利用者相談室

 

金融サービス全般についての相談窓口です。「このファクタリング会社は信頼できるか」「給与ファクタリングを勧められたが大丈夫か」といった相談ができます。

 

電話番号は0570-016811(IP電話からは03-5251-6811)です。

 

日本貸金業協会

 

貸金業に関する相談窓口ですが、ファクタリングを装った違法な貸付についての相談もできます。電話番号は0570-051-051です。

 

弁護士・司法書士

 

専門的な法的アドバイスが必要な場合は、弁護士や司法書士に相談しましょう。契約内容のチェック、トラブルの解決、訴訟の代理などを依頼できます。

 

初回相談無料の法律事務所も多いので、まずは相談してみることをおすすめします。日本弁護士連合会や各地の弁護士会でも、相談窓口を設けています。

 

中小企業庁 経営相談窓口

 

中小企業の経営相談全般について、相談できます。資金繰りの悩み、適切な資金調達方法の選択などについて、アドバイスを受けられます。

 

各地の商工会議所や商工会でも、経営相談を受け付けています。無料で利用できるので、気軽に相談してみましょう。

 

相談のポイント

 

相談する際は、以下の情報や書類を準備しておくと、スムーズです。契約書、見積書、請求書などの書類。これまでのやり取り(メール、録音など)。時系列での経緯のメモ。相談したい内容(何に困っているか、どうしたいか)。

 

トラブルが発生してから相談するのではなく、契約前に不安があれば、事前に相談することもできます。「この契約内容は問題ないか」「この会社は信頼できるか」といった相談も、消費生活センターや弁護士で受け付けています。

 

資金繰りに困っている時こそ、冷静な判断が必要です。困った時は一人で抱え込まず、専門家に相談することで、最善の解決策が見つかります。