アプカス プロジェクト

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バウラーナ長屋再生プロジェクト
-Sri Lanka Line House Project-
(スリランカ中部州キャンディ県デルトタ郡バウラーナ村)

1. 現況

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1-1 背景:
スリランカ全人口の85%以上が農村部に居住し、貧困層の約95%は農漁村地域、プランテーション農園地域を中心に分布し、農業の停滞が貧困問題の大きな要因となっている。
バウラーナ村は、1867年にスリランカでイギリスによって紅茶栽培が初めて導入されたキャンディ県デルトタ郡に位置し、1970年代までは紅茶産業の盛んな地域だった。その後、国営企業のマネージメント不足、茶樹の老朽化などの影響により、同地域の紅茶産業は生産量が激減し、紅茶生産を生業としてきた住民の貧困化が進んでいる。当該地では、2012年より酪農や養鶏を中心とした生計向上支援活動を展開している地域で、新たな地域資源として「歴史的プランテーション長屋」に光を当てるべく、大学研究者や建築設計事務所との協働により当プロジェクトが計画された。

1-2 地理・人口:
バウラーナ村、コラビッサ村は、中部州キャンディ県デルトタ郡の標高約1,000メートルの丘陵地帯に位置する村々で、総面積745haの内、耕作放棄地247ha、山林157ha、住居及び畑276ha、茶畑65haとなっている。同地域には、シンハラ65%、タミル25%、ムスリム(イスラム教徒)10%の3民族1,497名が暮らしている。

1-3 長屋の魅力:
植民地の労働者長屋というと劣悪な住環境を想像するかもしれないが、建設当時、僻地である山奥まで苦労して運んだと思われるスチールを使用した建築構法などによる長屋の建物の建築的・歴史的な魅力や価値は、非常に大きいと言える。

2. 活動指針

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2-1活動概要
スリランカ紅茶農園の築100年を越す長屋(Line House)を歴史や風土に配慮して日本人専門家、建築学生、地域住民と共に参加型で再建し、家屋を地域ツーリズムの宿泊拠点として活用しつつ、山村の再活性化を目指す「建築×ツーリズム×地域開発」プロジェクト
1 事前調査と長屋家屋住民へのヒアリング調査
2 長屋のリノベーション計画の策定
3 日本人と現地住民による長屋の再建作業
4 地域ツーリズムの拠点としての活用開始

2-2 受益者
再生を行うのは、バウラーナの一画に位置するイギリス植民地期に建てられた紅茶プランテーション農園の労働者長屋。長屋は元々約430㎡の平屋の建物でしたが、様々な事情により、約1/3が取り壊された。現在、残りの2/3の部分に住民が居住しており、長屋住民が直接受益者となる。

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2-3 目的
長屋のデザインは、日本人の建築士や研究者が中心となり、歴史的な経緯や当該地の風土に最大限配慮し計画される。また、実際の建築作業では、建築士に加え、日本から建築を学ぶ学生が複数参加し、美しい自然に囲まれた村に滞在しつつ、現場で地域住民と汗を流しながら、建築施工の技術やコミュニケーション能力を実践的に養成する。
また、完成した長屋のゲストハウスは宿泊だけでなく、そこを拠点として、当時の紅茶栽培の労働体験などができるプログラムを組み合わせた「地域ツーリズム」を展開する予定で、長屋居住者(インディアン・タミル)のアイデンティティと生活の歴史を含めた地域資源を発掘・活用・発信しつつ、観光を基盤とした現地雇用を生み出し、Bowlana地域の貧困削減と再活性化に貢献することを目指す。

3. 活動内容

バウラーナ屋根裏.jpgスチール構造が見える屋根裏の様子

3-1 実施期間

2014年3月>>2015年3月

3-2 活動項目
3-2. 1 事前調査と長屋家屋住民へのヒアリング調査
2014年3月5日~3月17日の期間において、前田、大庭らによって現地調査が行われた。既存長屋の平面図等作成のための計測、構造調査、歴史的な経緯のヒアリングなどを実施した。なお、調査報告書は追って公開する予定です。

LinkIcon調査報告書(公開準備中)
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3-2. 2 長屋のリノベーション計画の策定
調査結果を元に、以下の設計方針を関係者間で確認し、設計案の作成を行う。
バウラーナ計画案側面図.jpg設計模型

計画案平面図.jpg設計案平面図(2014年5月現在暫定版)
【リノベーションの方針】
埋もれてしまっている長屋の魅力を引き出す再生
Stone Corridor-石積みの廊下-
・「石積み」、「トタン屋根」、「スチールフレーム」という この長屋を特徴付ける要素を凝縮させた空間
・この長屋が辿ってきた時間を垣間見られる断層のような 空間装置
性格の異なる二つの「Veranda-ベランダ-」
・Veranda-1:長屋を竣工当時の姿へ復元→ [ 歴史を振り返る ]
・Veranda-2:現在のタミル人の生業の松林に目を向ける→[今を見つめる ]

LinkIconバウラーナ長屋再生プロジェクト建築計画書(2014年5月版)
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3-2. 3 日本人と現地住民による長屋の再建作業
現在、計画策定中です

3-2. 4 地域ツーリズムの拠点としての活用開始
現在、計画策定中です


3-3 活動スケジュール
2014年4月 : 長屋の計測、住民の基礎調査の実施
2014年4月 : 設計案の協議、ファンド申請
2014年5月 : 設計案の協議、ファンド申請
2014年6月 : 行政機関との協議、事業地の状況確認

3-4 カウンターパート
Samitha Manawadu(スリランカ・モラトゥワ大学建築学部教授/建築技術サポート)

3-5 メンバー
石川 直人 (プロジェクト統括)
伊藤 俊介 (プロジェクト管理)
大庭 徹 (一級建築士事務所 大庭徹建築計画)
前田 昌弘 (京都大学大学院工学研究科 助教)
平石 年弘 (国立明石高専建築学科 教授)
福地 崇洋(建築補助学生チーム代表/京都大学大学院工学研究科修士課程)

3-6 予算

調整中です

4. 活動報告

IMG_0308.JPG2014年2月のスタッフ訪問時に地域住民がタミル式の歓迎会を開いてくれました

4-1 進捗状況

実施中

4-2 実施レポート

作成中です

4-3 担当者レポート

【担当者レポート2014年3月13日】

20140326_bowlana_photo.jpg調査終了時にプロジェクトメンバー(前田、大庭)と長屋住民の皆さまと共に
私達が農業系の支援活動をしている中部州の活動地には、タミル人が多く住んでいる地区があります。彼らの多くは、紅茶プランテーションで働くために移住してきたインド系タミル人の子孫なのですが、彼らの住んでいる長屋が、100年近く前に建設された古い石造りの長屋で、実は「建築的に貴重?おもしろい?」ということで、日本から建築専門家が、調査のために事業地にいらっしゃいました。
私もいつも外から見ている長屋の内部を、じっくり見るのは私も初めて。
調査してみると、100年という歴史の中で、その時代時代で修理を行いながら住み続けている「住みこなしの実態」が分かってきました。
家の寸法や構造などを素早くスケッチしていく姿は、まさに職人姿そのもの。
この地域では、外国人というだけで珍しがられるのですが、彼らがスケッチをしている時には、興味津々といった感じで、人だかりができ、いつの間にか住民の方も寸法を測るのを手伝ってくれていました(笑)
また現地スタッフの通訳を介して、住民の方へのインタビューも行いました。
「祖父の代にインドからスリランカに来た」「仕事を変えながら、この土地に行き着いた」など、長屋の歴史は彼らの歴史でもあることを話を聞きながら実感しました。今後は、長屋の調査を行いながら、地域ツーリズムの滞在拠点として、一部のスペースをリノベーションして住民が活用できないか関係者で検討してみる予定とのことです。
事業地には数日間の滞在でしたが、なかなか知ることのできない彼らの歴史を、私も今回垣間見ることが出来ました。

デルトタ事務所 谷口

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災害復興支援活動(スリランカ)


LinkIconスマトラ沖地震にともなう被災者への支援プログラム(2005)

LinkIcon地滑り災害被災地におけるBHN充足に向けた支援(2007)

LinkIcon地滑り災害被災地における総合的支援~グリーンムーブメント・オブ・スリランカ協働事業~(2007)

LinkIcon地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化(2008)

LinkIconハングランケタ郡地すべり被災民移転地における参加型水供給プログラム(2008)

LinkIcon津波移転住宅における家庭菜園導入によるゴミ問題の解決(2009)

LinkIcon地滑り被災者移転地区における住宅建設へのコンクリートブロック提供と自治組織の強化(2009)

LinkIconスリランカ北東部内戦避難民子ども支援プロジェクト~小さな笑顔プロジェクト~(2009)

LinkIcon地すべり被災地域における校舎建設と学校菜園運営を通した教育支援(2010)

LinkIcon地すべり移転地区における子どもクラブの運営(2010)

LinkIcon地すべり被災地における農業を中心とした総合的な生計向上支援(2010)

LinkIcon地すべり被災者への住宅資材の提供事業(2010)

LinkIcon北中部州洪水被災児童への学用品の緊急支援活動(2011)


災害復興支援活動(日本)


LinkIcon東日本大震災『緊急支援活動』(2011.03-05)

LinkIcon東日本大震災『復興支援活動』(2011.06-08)

LinkIcon大震災被災地へ物資を直接支援「あくしゅプロジェクト」(2011)

LinkIcon東日本大震災『中長期支援活動』(2011.08-2012.03)

LinkIcon東日本大震災『仮設住宅の住環境改善支援』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2013.04-2013.12)


地域開発事業


LinkIcon生計向上と地域の安定を目指した家庭菜園の普及活動(2007~)

LinkIcon農村地域のアトゥンゴダイシパタナ小学校校舎新築及び環境教育の普及(2008)

LinkIcon識字率向上へのチルドレン・ハッピー・プランinスリランカ~子どもが子どもに教える。そこから広がる大きな幸せの輪~(2008)

LinkIconゴミから紙を作る!エコロジカルペーパー・ワークショップによる環境教育プログラム(2008)

LinkIcon僻地農村貧困地区での分散型エネルギー普及の調査・建設プロジェクト(2008)

LinkIcon住民主体の森林再生~「貧困⇔森林破壊」負の連鎖を断ち切る~(2009)

LinkIcon干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案(2009)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市ボルゴダ湖の自然環境保全(2009)

LinkIcon僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動(2009)

LinkIcon僻地農村のティッサカニトゥ小学校修繕および菜園による栄養改善事業(2009)

LinkIconウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業(2009)

LinkIcon食料・平和の確保に資する家庭菜園&有機農業普及のための農業研修センターの設立(2009)

LinkIconスリランカ僻地における学校建設を通した教育支援事業(2009)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2009)

LinkIconスリランカ紛争及び津波被災地域における子どもの栄養改善とメンタルケアプログラム(2009)

LinkIconパルゴッラ幼稚園&図書館の新築プロジェクト(2010)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2010)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市・ボルゴダ湖の自然環境保全(2010)

LinkIcon水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト(2010)

LinkIconアプカスを通した直接支援スキーム「おんこ基金」プロジェクト(2010)

LinkIconスリランカと日本を結ぶアートクラフト開発プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者のフットマッサージ師就職促進プロジェクト(2010)

LinkIconガルカダウェラ幼稚園新築プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2011)

LinkIcon視力検査と視力矯正を通した子どもの健康増進と学習環境の整備(2011)

LinkIcon家庭菜園普及と農業組合および女性グループの組織強化支援(2011)

LinkIcon農業生産加工や省エネ商品の販売促進による生計向上支援活動(2011)

LinkIcon英語クラブと補講クラスの実施を通した学業支援活動(2011)

LinkIcon家畜飼育の導入による貧困削減と地域の平和促進(2012)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2012~2013)

LinkIcon乳牛飼育の導入と生乳販路確保による貧困削減(2013)

LinkIcon生ゴミの堆肥化と有機農産物ブランド化を通した零細農家の収入向上と持続可能な社会のモデルづくり(2014)

LinkIcon指圧マッサージサロン「Thusare トゥサーレ」の運営と視覚障がい者の雇用促進を目指した体制強化(2014)

LinkIconバウラーナ長屋再生プロジェクト(2014)

LinkIcon旧紅茶生産地における小規模酪農普及による貧困削減(2014)


教育講演活動


LinkIconスリランカ・スタディツアー・コーディネート(2008)

LinkIcon北海道障害学研究会サポート活動(2008)

LinkIcon教育機関での国際協力に関する講演活動(2008)

LinkIconBOPビジネス及び社会起業に関するフィールド調査(2010)


情報の共有活動


LinkIcon現地パートナーNGO/シッダールタ チャイルド ディベロップメント ファンデーション(SCDF)