アプカス プロジェクト

project_logo1.gif
P1080708.JPG

水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト
(スリランカ北中部州アヌラーダプラ県)

現況

P1080474.JPG

スリランカ北中部州は、乾燥地帯に属しており、水の確保が大きな課題となってきた。近年、気候変動の影響により、さらに降雨量が減少することで地下水のレベルが低下し、学校のような公共機関に設置してある井戸でさえ、枯れてしまうという深刻な水不足が起きている。また、一部の学校では、海外の援助により深井戸が掘られ、一定量の水は確保できているものの、水に含まれるフッ素化合物等の含有量が高く、飲料水として不適であると専門家が指摘しつつも、他の手段がないため生徒はその水を飲み続けている。世界保健機構の調査によると、北中部州ではその地殻成分の影響により、他地域と比べ地下水のフッ素含有量が高く、フッ素が原因とみられる腎臓病患者が他の地域より非常に多い。

このように、スリランカ北中部州の学校では、「井戸が枯れている」「地下水が汚染されている」という上記の二つの理由が重なり、子どもが安全な水にアクセス出来ないという問題が、健康な生活さらには地域の安定的な発展に大きな影を投げかけている。さらに、地下水汚染の事実やその対策に関する知識を持たない住民が大多数を占め、さらなる健康被害が懸念されている。 

① 水源の確保、②フッ素等の除去、③水・健康・環境に対する意識の向上、④干ばつ地域における持続可能な飲料水確保のモデル作りが求められている。全ての学校において、最低限の安全な水を子どもに提供するために、「井戸がすでに設置されている学校」では、フィルタを利用してフッ素等を除去し安全な水を確保し、「井戸が枯れてしまっている学校」では、深井戸の建設により水源を確保しフィルタを設置する必要がある。一方で、水汚染と健康被害に関する知識や対応策の告知、水資源の重要性や保全策、雨水の有効利用や家庭での簡易ろ過手法についての啓発活動は未だ手つかずで、潜在的な需要や実施による効果は非常に高いと言える。

また、将来にわたる地域の安定を考慮すると、深井戸ですら枯れてしまう深刻な局地的干ばつに備え、雨水貯蔵タンクの設置による、多様な水資源の利用による飲料水確保のモデルづくりが求められている。          

活動指針

DSC_0035.JPG

活動概要

井戸、フッ素除去システム、雨水貯蔵タンクの設置
水と健康の問題・対応策についての啓発活動

受益者

Gonuhathdanawa学校で学ぶ207名の生徒及び教員(井戸建設)
8つの学校で学ぶ1294名の生徒及び教員(フッ素除去システム)
Gulgodella学校で学ぶ108名の生徒及び教員(雨水貯蔵タンク)

目的

1つの井戸、7つのフッ素除去システム、1つの雨水貯蔵タンクの設置により、1283名の子どもたちが安全な水へアクセスできるようになる。
また、乾燥地帯での希少な水資源の有効利用モデルとして、雨水貯蔵タンク普及の第一歩が確立される。そして、1283名の子どもたちと保護者の約2000名が水と健康の問題に関しての知識を身につけ、水の保全や自分の健康をいかに守るかを理解し実行する。   

活動内容

P1080436.JPG

実施期間

2010年4月>>2011年3月

活動計画

1.水・衛生問題対策委員会の設立
オーナシップを醸成し自立発展性を高めるために、保護者を中心とした水・衛生問題対策委員会を設立する。

2.井戸の設置
Gonuhathdanawa学校で学ぶ207名の生徒及び教員の飲み水の確保のため井戸を設置する。

3.フッ素除去システムの導入
Gonuhathdanawa、Parana Halmillewa、Konwewa, Tammennagama、Kumudupura、Damsopura、Mayurapadaの7つの学校で、貯水タンクにフッ素除去フィルタを設置する。フィルタは地元ジナセーナ社の「NEHA MIRACLE」を使用し、設置時に、水・衛生問題対策委員に対して、フッ素除去システムの管理手法のトレーニングを行う。フィルタは1時間に300?~500?の処理が可能であり、生徒の数に合わせて処理容量を決める。なお、設置以降の管理費は水・衛生問題対策委員会が主体となり保護者より回収する。

4.雨水貯蔵タンクの設置
Gulgodella学校で水・衛生問題対策委員及び教育局との協議を行い、雨水貯蔵タンクの設置場所を決定する。その後、保護者の参加の下貯蔵タンクの建設を開始する。幅5m長さ10m深さ2m(容量10万?)の貯蔵タンクを完成させる。
雨水が、屋根から雨樋をつたって貯蔵タンクへと集められる。雨が降り始めてから数分は屋根の洗浄を兼ねて水を貯蔵タンク外に排水し、その後、タンクへ貯水する。なお、貯水口には炭・砂・砂利で作られた“フィルタ”を設置し、そこで基本的な不純物をろ過する。“フィルタ”の交換方法や貯蔵タンク内の衛生管理について、政府の公衆衛生官の協力を得ながら水・衛生問題対策委員会に対してトレーニングを行う。

5.水と健康の問題・対応策についての啓発活動
①地域の公衆衛生官または医師を招いて、当該地域特有の疾病、特に水を介して感染する疾病に関しての啓発活動を行う。また健康診断を行い、子どもに大きな健康問題などが発見されれば、関連機関と調整を行う。
②水環境保全をテーマにブックレットを作成し、スリランカや世界において水環境を取り巻く現状や、その重要性そして自分達に出来ることは何かを考えるワークショップを行う。
③ラジオを通した“水・健康・環境”に関する啓発活動を行う。事業地域市民全体を対象として、1回30分のラジオ番組を4回行い、水を介する感染病や水汚染の原因、それへの対策等についての啓発を行う。

カウンターパート

シッダールタ・チャイルド・ディベロップメント・ファンデーション(SCDF)

すべての子供たちが、自分たちの家族と共に伸び伸びと安心できるコミュニティの中で、十分な栄養と教育と共に、互いに尊重し合える環境の中で暮らしていける社会を目指し、僻地における、識字教育、図書館設置、里親制度、幼稚園設置、子ども会運営、学校設備の建設支援等を行っている。 

メンバー

石川 直人(中間評価及び定期訪問)
伊藤俊介(国内調整業務)
Ms.ニラーニ ウェーラゴダ(SCDF代表)

予算

ただいま調整中です

当プロジェクトは、国際ボランティア貯金の配分を受けて実施されます

活動報告

P1110593.JPG

進捗状況

終了

DSC_0044.JPG

実施レポート

5月上旬に現地企業のジナセーナ社とフッ素除去システムの導入について協議を行いました。今後の作業の流れについて確認を行い、第一段階としてそれぞれの学校の水質検査を行うこととなりました。水環境保全に関するブックレット製作について、ケビティゴッレーワ地域健康管理事務所のナリーン医師や関係者と話し合いを行いました。ブックレットの内容及び作成計画について調整した結果、ブックレットの『絵』は、ワークショップで子どもたちが描く絵を採用する事としました。

7月上旬から、各学校で順次、水と健康に関する啓発活動を行いました。同月末にはラジオプログラムを開催し、ダンソープラ学校のラナウィーラ校長、地域健康管理事務所スレーカ医師、ケセルワッタ公衆衛生官、ティラクセナビラトゥナ村議会議員が参加し、それぞれの立場から“水・衛生・環境”についての話しをしました。ラジオ番組は1時間の生放送で、ダンソープラ学校の体育館に生徒・保護者も参加して行われました。

7月の貯水タンクが完成後、フッ素除去システム導入が始まりましたが、8月の夏休みを時期に重なってしまったため、一部の学校では、休みが明ける9月上旬に設置となりました。井戸と雨水貯蔵タンクの建設は、天候の影響を受け、若干の遅れが発生しました。

DSC_0083.JPG

担当者レポート

作成中です

プロジェクトトップへ

災害復興支援活動(スリランカ)


LinkIconスマトラ沖地震にともなう被災者への支援プログラム(2005)

LinkIcon地滑り災害被災地におけるBHN充足に向けた支援(2007)

LinkIcon地滑り災害被災地における総合的支援~グリーンムーブメント・オブ・スリランカ協働事業~(2007)

LinkIcon地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化(2008)

LinkIconハングランケタ郡地すべり被災民移転地における参加型水供給プログラム(2008)

LinkIcon津波移転住宅における家庭菜園導入によるゴミ問題の解決(2009)

LinkIcon地滑り被災者移転地区における住宅建設へのコンクリートブロック提供と自治組織の強化(2009)

LinkIconスリランカ北東部内戦避難民子ども支援プロジェクト~小さな笑顔プロジェクト~(2009)

LinkIcon地すべり被災地域における校舎建設と学校菜園運営を通した教育支援(2010)

LinkIcon地すべり移転地区における子どもクラブの運営(2010)

LinkIcon地すべり被災地における農業を中心とした総合的な生計向上支援(2010)

LinkIcon地すべり被災者への住宅資材の提供事業(2010)

LinkIcon北中部州洪水被災児童への学用品の緊急支援活動(2011)


災害復興支援活動(日本)


LinkIcon東日本大震災『緊急支援活動』(2011.03-05)

LinkIcon東日本大震災『復興支援活動』(2011.06-08)

LinkIcon大震災被災地へ物資を直接支援「あくしゅプロジェクト」(2011)

LinkIcon東日本大震災『中長期支援活動』(2011.08-2012.03)

LinkIcon東日本大震災『仮設住宅の住環境改善支援』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2013.04-2013.12)


地域開発事業


LinkIcon生計向上と地域の安定を目指した家庭菜園の普及活動(2007~)

LinkIcon農村地域のアトゥンゴダイシパタナ小学校校舎新築及び環境教育の普及(2008)

LinkIcon識字率向上へのチルドレン・ハッピー・プランinスリランカ~子どもが子どもに教える。そこから広がる大きな幸せの輪~(2008)

LinkIconゴミから紙を作る!エコロジカルペーパー・ワークショップによる環境教育プログラム(2008)

LinkIcon僻地農村貧困地区での分散型エネルギー普及の調査・建設プロジェクト(2008)

LinkIcon住民主体の森林再生~「貧困⇔森林破壊」負の連鎖を断ち切る~(2009)

LinkIcon干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案(2009)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市ボルゴダ湖の自然環境保全(2009)

LinkIcon僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動(2009)

LinkIcon僻地農村のティッサカニトゥ小学校修繕および菜園による栄養改善事業(2009)

LinkIconウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業(2009)

LinkIcon食料・平和の確保に資する家庭菜園&有機農業普及のための農業研修センターの設立(2009)

LinkIconスリランカ僻地における学校建設を通した教育支援事業(2009)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2009)

LinkIconスリランカ紛争及び津波被災地域における子どもの栄養改善とメンタルケアプログラム(2009)

LinkIconパルゴッラ幼稚園&図書館の新築プロジェクト(2010)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2010)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市・ボルゴダ湖の自然環境保全(2010)

LinkIcon水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト(2010)

LinkIconアプカスを通した直接支援スキーム「おんこ基金」プロジェクト(2010)

LinkIconスリランカと日本を結ぶアートクラフト開発プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者のフットマッサージ師就職促進プロジェクト(2010)

LinkIconガルカダウェラ幼稚園新築プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2011)

LinkIcon視力検査と視力矯正を通した子どもの健康増進と学習環境の整備(2011)

LinkIcon家庭菜園普及と農業組合および女性グループの組織強化支援(2011)

LinkIcon農業生産加工や省エネ商品の販売促進による生計向上支援活動(2011)

LinkIcon英語クラブと補講クラスの実施を通した学業支援活動(2011)

LinkIcon家畜飼育の導入による貧困削減と地域の平和促進(2012)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2012~)

LinkIcon乳牛飼育の導入と生乳販路確保による貧困削減(2013)


教育講演活動


LinkIconスリランカ・スタディツアー・コーディネート(2008)

LinkIcon北海道障害学研究会サポート活動(2008)

LinkIcon教育機関での国際協力に関する講演活動(2008)

LinkIconBOPビジネス及び社会起業に関するフィールド調査(2010)


情報の共有活動


LinkIcon現地パートナーNGO/シッダールタ チャイルド ディベロップメント ファンデーション(SCDF)