アプカス プロジェクト

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ウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業
~シッダールタ・チャイルド・ディベロップメント・ファンデーション協働事業~
(スリランカ中部州マータレー県ウィルガムワ郡)

現況

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スリランカ中部州マータレー県ウィルガムワ郡は、山々に囲まれワスガムワ国立公園に隣接している自然豊かな地域であると同時に、陸の孤島として、様々なアクセスが行き届いていない僻地農村地域でもあります。

特に、教育分野での問題が顕著となっており、すべての子どもが同様な教育を受ける権利があるにもかかわらず、設備不足・教員不足の学校が当たり前のように存在し、そして、親の(地域の)教育への関心も非常に低く、子どもを学校に送らないケースも多く見られます。そんな中、全国統一中学卒業試験の合格率は 24.61%(2006年度)と、全国に92ある教育地区の中で、92番目の結果を残しています。2005年度も92番目であり、2年連続でスリランカで一番低い合格率を記録しています。

当プロジェクトは、アプカスと共にスリランカで子どもの教育支援に取り組んできたシッダールタ・チャイルド・ディベロップメント・ファンデーション(SCDF)がメインNGOとして活動を行います。

SCDFは、僻地における教育問題に取り組むべき2008年2月より同地区の13校を対象に教育環境の改善事業を展開しています。現在、ソーシャルワーカーやカウンセラーを含む7名のスタッフが、貧困などにより学習が困難な子ども150名を対象とした学習サポート、識字率向上および図書館普及、子ども会を通した子どもの社会性向上、そして、親を対象とした啓発活動などを中心に活動しています。活動を進める中で、「トイレがない」「安全な水がない」「学習する教室がない」という最も基本的な設備がない学校が多い現実を目にしました。そして、SCDFの活動により少しずつやる気を出している、親・教員たちより基本的設備の整備をしてもっと子どもの教育環境を良いものにしたいので、整備に協力をお願いしたいと要望が伝えられました。

活動指針

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活動概要

へき地貧困地区での
トイレ・井戸・簡易校舎の建設 
親・教員・子どもを対象とした教育の重要性の理解を深める啓発活動
「地域教育発展委員会」の組織

受益者

Hadungamuwa小中学校:5歳~17歳の生徒、女子420名・男子363名、計783名
Nuwarayaya小学校:5歳から~14歳の生徒、女子52名・男子59名、計111名
Puwakpitiya小学校:5歳から~14歳の生徒、女子51名・男子40名、計91名。

合計985名の生徒および教員達。また、上記の学校を含む13の小中学校に子どもを通わせている親、約3200名が啓発活動の対象者となります。

目的

教育環境の物的・質的の両面が向上する
親・教員・子どもが教育の重要性を理解する

活動内容

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実施期間

2009年4月>>2010年3月

活動計画

(1)トイレ・井戸・簡易校舎の建設

1-1.Nuwarayaya小学校における簡易校舎の建設
当小学校は、生徒111名に対して小さな建物がひとつしかなく、勉強する教室が足りない状況が続いています。親や先生、地域住民が協力し合い土壁の教室を作っていますが、雨風が強い日などは雨漏りがひどく学習が続けられない状態です。本事業では、幅6m×長さ7.5mでレンガ造りの簡易的な校舎を建設します。簡易的といっても通常の校舎と違うところは大きさだけであり、その他、建物の質等は通常のものと同じです。

1-2.Hadungamuwa小中学校における井戸の設置
当小中学校は、生徒783名で比較的大きな学校です。現在、学校には1つの掘り抜き井戸が設置されていますが、老朽化に伴い、地下に埋めてある鉄が錆びて水の色も変わり錆び臭く、飲料水としての利用が難しくなっています。また、設置箇所の問題か時季により水量が下がり飲料水の確保が難しくなっています。そこで、直径2m深さ8mの井戸を建設し安全な水の確保を行います。また、井戸建設中より親や教員たちが一丸となり政府に対して要請を行い、給水タンクの建設に対して行政の支援を得られるように調整を行います。給水タンクが完成するまでは、つるべ式で水をくみ上げて利用する予定です。

1-3.Puwakpitiya小学校におけるトレイ建設
当小学校は、ウィルガムワ地区の中でも最も僻地に位置し、学校までの道路も多くの箇所が壊れており、雨が降ったときは土砂崩れの危険性があり学校までたどり着けない状況です。そんな地域にある学校で91名の生徒が現在学んでいます。当学校では、トイレが1つあるものの長期間修繕が行われておらず、便器なども壊れ、使用するのが難しい状況です。本事業では、トイレの修繕および、新しいトイレの建設を行います。新しいトイレは、 2つのトイレを1つの建物にセットした形のものです。

なお、これらすべての建設作業には、親が組織している「学校発展委員会」が中心となり、他の住民も巻き込み、地域全体の重要な活動として進めていくように SCDFスタッフがファシリテーションを行います。単なる「援助」として終わらせないように、事業開始時に親や教員との話し合いを行い、この支援をきっかけにして教育の質をいかに高めるかを共に考え自分たちにできることは何かを検討していきます。このプロセスの一環として建設事業を進め、物理的および精神的な発展を目指します。


(2)親・教員・子どもを対象とした教育の重要性の理解を深める啓発活動
設備整備を行う学校を含む現在活動を進めている13校の親・教員・子どもを対象として、なぜ教育が重要なのか?ということへの理解が深まる啓発活動を展開します。多くの親たちが零細農家であり貧困に苦しみ生活をしているため、子どもの将来まで考えを巡らせることが難しい現状があります。しかし、啓発活動を通して、「教育を受けることは、貧困の連鎖から抜け出す一歩である」ということへの理解を深め、親の教育への関心を高めることを目指します。また、教育は学校の中だけで行うものではなく、家庭の中での子どもとの係わりが非常に大切だということも分かるように説明します。さらに、多くの教員は僻地における教育には限界があると諦めているため、その思いをポジティブな方向へ変えていくことを目指します。
 2ヵ月に1度各学校で啓発活動を行い、半年に1度3~4校の親が一箇所に集まりそれぞれの学校の課題や子どもたちの状況について意見を交換します。その後、教育委員会との話し合いの場を設定するなどし、地域全体で教育の重要性について共有しつつ、どのように教育環境を発展させるのかを共に考えていきます。

カウンターパート

シッダールタ・チャイルド・ディベロップメント・ファンデーション(SCDF)

SCDFは、子どもの尊厳を守る家族や社会の中で子どもが豊かに生きることを目的としています。
①特に権利を奪われかけている子どもが、精神的・物理的に発展ができるような機会や環境を作り出す
②教育・健康・安全など子どもにとって最低限必要なものを得られるようにする
③子どもが豊かに暮らせるように、家族や地域のキャパシティを発展させる
これらの柱のもと、
・親を亡くしたり、貧困のため学習困難な子どもへの奨学金による支援
・幼児教育の普及とそのプログラムの発展に向けた支援
・子ども会・図書館の普及を通した子どもの社会性および創造性の発展支援
・経済の安定(貧困からの脱出)を目指す支援を行っています。

SCDFは当法人のパートナーNGOとして、他のプロジェクトにおいても協働しています。

メンバー

石川 直人(中間評価及び定期訪問)
伊藤 俊介(国内調整業務)
Ms.ニラーニ ウェーラゴダ(SCDF代表)
Ms.スリーマ・プリヤンティ(SCDFプログラムコーディネーター)

予算

当法人としては、50千円

当プロジェクトは、(財)ひろしま・祈りの石国際教育交流財団によってSCDFに助成が行われます。アプカスは、中間評価や外部アドバイザーとして、当プロジェクトに参加いたします。交通費のみの計上です。

活動報告

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進捗状況

終了

担当者レポート

(SCDF代表 )

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? Infrastructure Development of Puwakpitiya Junior School:

With the funding assistance of PSF, SCDF initiated two developmental activities, namely, toilet construction and repairing and School building renovation in Puwakpitiya Junior School. Activity 1 includes construction of 2 new toilets and renovation of the old toilet while the Activity 2 includes renovation of the only class room building which houses all classes from Grade 6 to 13, Principal’s office and the laboratory. Both the projects were successfully completed and handed over to school children on 22nd of February 2010.

Activity 2: School building renovation
Activity 2 has been completed satisfactorily, giving a new facelift to the entire building. This includes the renovation of the broken roof, floor, broken parapet walls, damaged windows of the Principal’s office and the laboratory, cleaning and painting. Collective efforts of the parents have brought the activity to completion within 6 months as against the estimated timeline of 12 months.
Now the school children use the building for their education and they maintain the building well.
Construction of new toilets was successfully completed in the 2nd week of February.
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? Infrastructure Development of Handungamuwa Maha Vidyalaya:
The construction of well was completed successfully, and children in Handungamuwa Maha Vidyalaya fulfill their needs, and maintain it well.

Community participation
The community led by the parents is contributing the progress of the tasks undertaken in this project in school is an appreciable manner. We could initiate a revolution in thinking in the community which is very much beneficial to the development of the children. As a result of that, they regularly visit teachers and discuss about their children’s education. We could see a clear progress in their participation for the project. The management committee which is consisted of parents gathers once in two months and they discuss about the education of their children and maintenance of the school buildings and other facilities.

Other developments and expectations
SCDF has initiated several complementary activities to improve the education of these children. They include additional literacy classes, parents’ awareness programmes and personality development activities for children. With the new facelift of the school building and the progressive water supply issue, the teachers including the principals, students and even the parents have been energized in respect of their attitude, approach and involvement in education related work. All these will result in better education for the children, children’s personality development, and good community building. Apart from that, they will develop good practices such as participative performance, understanding each other, observing mutual respect, and accommodating the others. Such a development will facilitate a peaceful environment for children creating violent free home, school and community. Zonal education Director also appreciated the progress of the project and his blessings encouraged us to finish our work successfully. In addition to that, children participate in math and English classes conducting by SCDF, Children’s club and awareness programmes and they have improved their presentation skills and monitoring skills. SCDF, children and whole community in Puwakpitiya and Handungamuwa are very much grateful to PSF for the contribution because without PSF these facilities were a dream to these children.

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災害復興支援活動(スリランカ)


LinkIconスマトラ沖地震にともなう被災者への支援プログラム(2005)

LinkIcon地滑り災害被災地におけるBHN充足に向けた支援(2007)

LinkIcon地滑り災害被災地における総合的支援~グリーンムーブメント・オブ・スリランカ協働事業~(2007)

LinkIcon地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化(2008)

LinkIconハングランケタ郡地すべり被災民移転地における参加型水供給プログラム(2008)

LinkIcon津波移転住宅における家庭菜園導入によるゴミ問題の解決(2009)

LinkIcon地滑り被災者移転地区における住宅建設へのコンクリートブロック提供と自治組織の強化(2009)

LinkIconスリランカ北東部内戦避難民子ども支援プロジェクト~小さな笑顔プロジェクト~(2009)

LinkIcon地すべり被災地域における校舎建設と学校菜園運営を通した教育支援(2010)

LinkIcon地すべり移転地区における子どもクラブの運営(2010)

LinkIcon地すべり被災地における農業を中心とした総合的な生計向上支援(2010)

LinkIcon地すべり被災者への住宅資材の提供事業(2010)

LinkIcon北中部州洪水被災児童への学用品の緊急支援活動(2011)


災害復興支援活動(日本)


LinkIcon東日本大震災『緊急支援活動』(2011.03-05)

LinkIcon東日本大震災『復興支援活動』(2011.06-08)

LinkIcon大震災被災地へ物資を直接支援「あくしゅプロジェクト」(2011)

LinkIcon東日本大震災『中長期支援活動』(2011.08-2012.03)

LinkIcon東日本大震災『仮設住宅の住環境改善支援』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2013.04-2013.12)


地域開発事業


LinkIcon生計向上と地域の安定を目指した家庭菜園の普及活動(2007~)

LinkIcon農村地域のアトゥンゴダイシパタナ小学校校舎新築及び環境教育の普及(2008)

LinkIcon識字率向上へのチルドレン・ハッピー・プランinスリランカ~子どもが子どもに教える。そこから広がる大きな幸せの輪~(2008)

LinkIconゴミから紙を作る!エコロジカルペーパー・ワークショップによる環境教育プログラム(2008)

LinkIcon僻地農村貧困地区での分散型エネルギー普及の調査・建設プロジェクト(2008)

LinkIcon住民主体の森林再生~「貧困⇔森林破壊」負の連鎖を断ち切る~(2009)

LinkIcon干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案(2009)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市ボルゴダ湖の自然環境保全(2009)

LinkIcon僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動(2009)

LinkIcon僻地農村のティッサカニトゥ小学校修繕および菜園による栄養改善事業(2009)

LinkIconウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業(2009)

LinkIcon食料・平和の確保に資する家庭菜園&有機農業普及のための農業研修センターの設立(2009)

LinkIconスリランカ僻地における学校建設を通した教育支援事業(2009)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2009)

LinkIconスリランカ紛争及び津波被災地域における子どもの栄養改善とメンタルケアプログラム(2009)

LinkIconパルゴッラ幼稚園&図書館の新築プロジェクト(2010)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2010)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市・ボルゴダ湖の自然環境保全(2010)

LinkIcon水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト(2010)

LinkIconアプカスを通した直接支援スキーム「おんこ基金」プロジェクト(2010)

LinkIconスリランカと日本を結ぶアートクラフト開発プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者のフットマッサージ師就職促進プロジェクト(2010)

LinkIconガルカダウェラ幼稚園新築プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2011)

LinkIcon視力検査と視力矯正を通した子どもの健康増進と学習環境の整備(2011)

LinkIcon家庭菜園普及と農業組合および女性グループの組織強化支援(2011)

LinkIcon農業生産加工や省エネ商品の販売促進による生計向上支援活動(2011)

LinkIcon英語クラブと補講クラスの実施を通した学業支援活動(2011)

LinkIcon家畜飼育の導入による貧困削減と地域の平和促進(2012)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2012~)

LinkIcon乳牛飼育の導入と生乳販路確保による貧困削減(2013)


教育講演活動


LinkIconスリランカ・スタディツアー・コーディネート(2008)

LinkIcon北海道障害学研究会サポート活動(2008)

LinkIcon教育機関での国際協力に関する講演活動(2008)

LinkIconBOPビジネス及び社会起業に関するフィールド調査(2010)


情報の共有活動


LinkIcon現地パートナーNGO/シッダールタ チャイルド ディベロップメント ファンデーション(SCDF)