アプカス プロジェクト

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僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動
(スリランカ・ウバ州モナラーガラ県シーヌックワ地区)

現況

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当該地域は、首都から南東部に7時間離れた僻地農村である。当法人は、2008年より有機農業技術の普及を中心に地域開発を当該地域で進めている。近年、スリランカでもコンピューター&インターネット技術が急速に普及し始めたが、それは一部の大都市に限られており、当該地域のITリテラシーは10%未満である。活動地域にはコンピューター技術を学ぶ所(学校及び私塾)はなく、コンピューターを見たこともない子どもがほとんどである。しかし、IT技術の普及に伴い、よい仕事に就くためにはコンピューター技術の有無が問われるという現実がある。そんな中、都市と農村のコンピューター技術普及の格差が、直接、子どもの未来の可能性を阻害する要因となっている。

活動指針

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活動概要

へき地農村でのコンピューター教室の整備
コンピューター基礎コースの開催
日本とのEmailで交流

受益者

75名の子どもおよび100名の地域住民

目的

・ 75名の子どもがコンピューター技術の基礎を習得し、都市とのギャップを埋めることができ、将来への可能性が拡大する。
・ インターネットを通して様々な情報を得て興味関心・創造性が増すと共に、Emailを通して日本との交流が進む。
・ 小学生150名、市民100名がコンピューターに触れる機会ができ、コンピューターに関する興味関心が増す。
・来年度以降の住民による自主運営

活動内容

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実施期間

2009年4月>>2010年3月

活動計画

当該地域の中学生以上の子どもを対象として、学校が終了する14時以降に1時間半の基礎コース(全24時間)を、週2日ずつ3つのグループに分けて展開する。このコースではコンピューターの基本操作やスリランカで普及しているソフト(ワードやエクセル)の使い方を教える。

また、インターネットの利用方法も教え、実際にEmailを使い日本の大学生(公立はこだて未来大学、酪農学園大学、一般市民の方の有志ボランティアグループ)との交流を行う。2ヶ月かけて15名の子どもにコンピューターの基礎を教える。このコースを5回開催するとともに、日曜日を利用して、小学生及び市民(主に義務教育を終えた青年)を対象に、簡易のコンピューター教室を行う。また、22年度4月からは、コンピューター教室参加者より小額の授業料を徴収する事により、持続的なコンピューター技術の普及が行われる予定である。

カウンターパート

グリーンムーブメント・オブ・スリランカ(GMSL)

メンバー

石川 直人(現地コーディネーター)
伊藤 俊介(国内調整業務)
ジャナカ ウィターナゲ(GMSLプロジェクトオフィサー)

予算

当プロジェクトは、KDDI財団(前・国際コミュニケーション基金(ICF))によるプロジェクト助成金によって行われます。

LinkIconKDDI財団 (前・国際コミュニケーション基金(ICF)

活動報告

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進捗状況

終了

実施レポート

当該地域は、首都から南東部に7時間離れた僻地農村であり、当法人は、2008年より有機農業技術の普及を中心に地域開発を当該地域で進めていました。近年、スリランカでもコンピューターとインターネット技術が急速に普及し始めたが、当該地域のITリテラシーは10%未満です。活動地域にはコンピューター技術を学ぶ学校及び私塾はなく、コンピューターを見たこともない子どもがほとんどでした。

2009年4月下旬には、コンピューター5台を設置した教室が完成。埃やネズミ等からコンピューターを守るために、強固な天井とドアを設置しました。
5月上旬には、常駐インストラクターと共¬にコンピューター教室の運営方法、レクチャー内容について方針を固めました。まず、コンピュータの台数に限りがあることから、5つのグループに子どもを分けました。基礎的な理論のレクチャーはグループごとに実施し、実践や操作についてはグループ内でスケジュール調整を行い、できるだけ効率的かつ公平にパソコンを使用できる体制を整えました。

パソコン教育に関する保護者の意識の向上を目的に、5月下旬には保護者を対象として「コンピューターやIT 技術の重要性」について講習会を開きました。2時間の講習会終了後、「今まで、自分とは関係ないし、それほど必要でないと思っていたが、その重要性や子どもがそれを学ぶことの大切さが理解できた」という声が多く聞かれるとともに、「できたら、自分達もコンピューターを学びたい」という要望も出ました。
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教室は、月曜日から土曜日の朝8時半から夕方6時まで開放し、生徒が学校にいる午前中を利用して、学校を卒業した子どもたちにも学ぶ機会を与えました。スリランカの学校は基本的に午後1時半頃に授業が終わるため、放課後に子どもたちはコンピューター教室に通い、学習を深めて行きました。
各グループにオリエンテーションと基礎的なレクチャーが終了した6月には、コンピュータ教室のキャパシティ以上の生徒が常時教室にいる状態になりました。インストラクターの負担や教育効果を考え、新規の子どもの入会募集は中止しました。
そのような状況を察してくれた各グループの子どもリーダーが、自主的に話し合いを行い、高学年の子供たちが低学年の子どもへ教えるというシステムが始まり、コンピューター教室を通して、子どもたち同士のつながりが深まるという思わぬ効果も生まれました。
また、言語教育面から見ても大きな効果がありました。スリランカで利用されているコンピューターは、全てOSが英語です。そのため、初めてコンピューターを触る子どもたちは、英語の知識も同時に学ぶ事になります。母国語でないOSで学習することは大変なのだと思いますが、子どもたちの“ 吸収する力”は非常に強く、あっという間に基本的なコンピュータ用語(=英単語)を覚えていきました。コンピューター技術習得と英語学習は親和性が高いということを我々も改めて知ることとなりました。
スケジュールに多少のずれがあったものの12月には、4つのグループが基礎コースを終え、最後の試験を見事に通過しました。その後、空き時間を利用しながら実践力を高めていきました。最後の1つのグループは、一部の子どもが親の仕事の手伝い等で一定期間通えなくなってしまい、試験の実施が1月下旬にずれ込みましたが、無事基礎コースを終えることができました。結果的には、プロジェクト終了時には1 8 9名の子どもがコンピューターの基礎を学んだ事になります。
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 当初の予定では、E-mailとインターネットを利用して日本との交流等を体験する予定でしたが、電気の安定供給と電波状態に問題があり、インターネットへのアクセスが安定しないため、実施できずにいました。そこで、2月からワードとペイントソフトで作成した子どもの手紙をプリンターで印刷し、当法人の子ども教育担当スタッフが中心となってメッセージのやり取りを開始し、途中から日本人スタッフもメッセージのやり取りに加わり、交流を行いました。

最後に本活動を通して、コンピューターを見たこともなかった子どもたちが、今では基礎的な知識・技術を身につけ、コンピューター上での文章作成等ができるようになりました。子どもたちは、新しい“ 世界”を体験し、その興味・関心をますます高め、意欲的に学習を続けています。最終的には、コミュニティがコンピューター教室を自主的に運営できるように、関係者との協議・連携を深めていきたいと考えています。

担当者レポート

LinkIconKDDI FOUNDATION Vol.01」に当活動が掲載されました。


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災害復興支援活動(スリランカ)


LinkIconスマトラ沖地震にともなう被災者への支援プログラム(2005)

LinkIcon地滑り災害被災地におけるBHN充足に向けた支援(2007)

LinkIcon地滑り災害被災地における総合的支援~グリーンムーブメント・オブ・スリランカ協働事業~(2007)

LinkIcon地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化(2008)

LinkIconハングランケタ郡地すべり被災民移転地における参加型水供給プログラム(2008)

LinkIcon津波移転住宅における家庭菜園導入によるゴミ問題の解決(2009)

LinkIcon地滑り被災者移転地区における住宅建設へのコンクリートブロック提供と自治組織の強化(2009)

LinkIconスリランカ北東部内戦避難民子ども支援プロジェクト~小さな笑顔プロジェクト~(2009)

LinkIcon地すべり被災地域における校舎建設と学校菜園運営を通した教育支援(2010)

LinkIcon地すべり移転地区における子どもクラブの運営(2010)

LinkIcon地すべり被災地における農業を中心とした総合的な生計向上支援(2010)

LinkIcon地すべり被災者への住宅資材の提供事業(2010)

LinkIcon北中部州洪水被災児童への学用品の緊急支援活動(2011)


災害復興支援活動(日本)


LinkIcon東日本大震災『緊急支援活動』(2011.03-05)

LinkIcon東日本大震災『復興支援活動』(2011.06-08)

LinkIcon大震災被災地へ物資を直接支援「あくしゅプロジェクト」(2011)

LinkIcon東日本大震災『中長期支援活動』(2011.08-2012.03)

LinkIcon東日本大震災『仮設住宅の住環境改善支援』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2013.04-2013.12)


地域開発事業


LinkIcon生計向上と地域の安定を目指した家庭菜園の普及活動(2007~)

LinkIcon農村地域のアトゥンゴダイシパタナ小学校校舎新築及び環境教育の普及(2008)

LinkIcon識字率向上へのチルドレン・ハッピー・プランinスリランカ~子どもが子どもに教える。そこから広がる大きな幸せの輪~(2008)

LinkIconゴミから紙を作る!エコロジカルペーパー・ワークショップによる環境教育プログラム(2008)

LinkIcon僻地農村貧困地区での分散型エネルギー普及の調査・建設プロジェクト(2008)

LinkIcon住民主体の森林再生~「貧困⇔森林破壊」負の連鎖を断ち切る~(2009)

LinkIcon干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案(2009)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市ボルゴダ湖の自然環境保全(2009)

LinkIcon僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動(2009)

LinkIcon僻地農村のティッサカニトゥ小学校修繕および菜園による栄養改善事業(2009)

LinkIconウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業(2009)

LinkIcon食料・平和の確保に資する家庭菜園&有機農業普及のための農業研修センターの設立(2009)

LinkIconスリランカ僻地における学校建設を通した教育支援事業(2009)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2009)

LinkIconスリランカ紛争及び津波被災地域における子どもの栄養改善とメンタルケアプログラム(2009)

LinkIconパルゴッラ幼稚園&図書館の新築プロジェクト(2010)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2010)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市・ボルゴダ湖の自然環境保全(2010)

LinkIcon水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト(2010)

LinkIconアプカスを通した直接支援スキーム「おんこ基金」プロジェクト(2010)

LinkIconスリランカと日本を結ぶアートクラフト開発プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者のフットマッサージ師就職促進プロジェクト(2010)

LinkIconガルカダウェラ幼稚園新築プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2011)

LinkIcon視力検査と視力矯正を通した子どもの健康増進と学習環境の整備(2011)

LinkIcon家庭菜園普及と農業組合および女性グループの組織強化支援(2011)

LinkIcon農業生産加工や省エネ商品の販売促進による生計向上支援活動(2011)

LinkIcon英語クラブと補講クラスの実施を通した学業支援活動(2011)

LinkIcon家畜飼育の導入による貧困削減と地域の平和促進(2012)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2012~)

LinkIcon乳牛飼育の導入と生乳販路確保による貧困削減(2013)


教育講演活動


LinkIconスリランカ・スタディツアー・コーディネート(2008)

LinkIcon北海道障害学研究会サポート活動(2008)

LinkIcon教育機関での国際協力に関する講演活動(2008)

LinkIconBOPビジネス及び社会起業に関するフィールド調査(2010)


情報の共有活動


LinkIcon現地パートナーNGO/シッダールタ チャイルド ディベロップメント ファンデーション(SCDF)