アプカス プロジェクト

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干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案
(北中部州アヌラーダプラ県マハビラッチエ郡)

現況

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近年、スリランカのアヌラーダープラ周辺では、広範かつ深刻な干ばつが発生しています。これは、当該地の貧困や地域の脆弱性を考える上で、非常に大きな要因となっています。同地域では、2004年の干ばつでは、15000人以上が被災しました。

当地域は、内戦の影響で、一家の男手が兵士として出征し、家にいない世帯が多くを占めています。また、同地域には女家長という伝統があるために、干ばつが発生した際には、女性だけが大きな負担を負わなければならず、それが、作物収量の減少、衛生の低下、子育ての負担感の増加を招いています。

干ばつに対する国家政策は、トップダウン式のものであり、たいていコミュニティや女性のニーズに配慮されているものではありません。したがって、国家主導による防災計画のままでは、いたずらに問題を深刻化させ、女性への精神的な圧迫をもたらしてしまいます。

このように、コミュニティの事情に配慮せず、結果的に女性に過度に負担を課してしまう防災計画が立案されてしまう大きな理由の一つは、実際に干ばつの被害を被るコミュニティ自体、そして、コミュニティの中の女性が、災害の緩和という防災面及び復興面の決定プロセスに主体的に関わっていないという点です。

この地域の住民の一部は、スリランカ国内でも最貧グループに属しています。また、多くの住民には、公的な社会福祉ネットワークが行き届いておらず、周縁化されているといっても過言ではありません。

また、農民が大多数を占めており、農業による干ばつの助長が、農地の減少や農家自身の耕作をさらに困難なものとし、住民の災害に対するぜい弱性を強めるという悪循環の構図があります。さらに、紛争地域に近いこともあり、教育面の整備も決定的に遅れています。

そのような苦しい状況下で、軍隊に入隊したり、民間の警備組織へ入るといった「命がけの仕事」しか選択肢にない厳しい現実が当該地には存在しているのです。

活動指針

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活動概要

コミュニティベースの女性へ配慮した防災計画の策定
雨水タンクの設置
干ばつと腎臓疾患に関する調査

受益者

The Sandamal-Eliya地区 270世帯(1511人)
Dematamagala地区 347世帯(1131人)

目的

・干ばつ災害発生時のリスクの減少
・災害管理の向上
・住民ネットワークの向上及びコミュニティの強化
・スリランカ国及びアジア地域におけるにおけるジェンダー配慮を行った防災計画の普及
・干ばつ被害に強い農業技術の普及
・小規模水供給システム構築計画に基づいたインフラの整備

活動内容

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実施期間

2009年1月>>2009年6月

活動計画

すでに、スリランカ現地NGOグリーンムーブメント・オブ・スリランカ(GMSL)が7つの地区で行ってきたコミュニティベースの防災計画立案活動の延長として、あくまでもコミュニティの必要性に応じたコミュニティ主導の干ばつに対する防災計画を立案し、さらにインフラ整備や干ばつに有効な農業技術の普及を行うことで、干ばつへのコミュニティの体制や機能整備を行い、総合的にコミュニティの防災能力を向上させます。

また、干ばつが、腎臓の慢性疾患への因子となる可能性が専門家より指摘されていることから、研究機関との実地調査を行います。

①女性に配慮したコミュニティベースの防災計画立案
コミュニティという観点から、将来起こりうる災害に対して、コミュニティ主導の防災計画を立案します。当プロジェクトのために新たな組織を作りださずに、女性グループ、社会福祉グループ、青年団、教区グループなどコミュニティ内の既存グループをプラン作成の主役に据えます。各グループは、各々草案を作りながら、そのプランをお互いに比較し、吸収し合うことで、学びの効果が生まれ、すべてのグループ、メンバーが納得しうる防災計画が立案されるまで粘り強く作業を進めます。
また、このようなプロセスを経ることで、各グループ間での有機的な連携が生まれ、コミュニティ内には様々な背景をもった人々がいるということへの気づきを促します。
干ばつの発生確率やコミュニティの結束力等の観点から、活動地域を選抜し、女性フィールドコーディネーターがこのプロジェクトのために当該地に常駐します。フィールドコーディネーターは、地域の行政当局や警察との当プランに関する会合やコミュニティへの立案段階での大まかな目標や指針、考慮事項等の提示を行い、基本的にはグループやコミュニティに多くのプロセスを委ねます。一方で、当該地域へ定期巡回を行い、関係の強化、進捗状況などチェックを行っていきます。
また、各グループによって作成された防災計画を文書として草案化する際のアシストもフィールドコーディネーターが行います。その際に、特に周縁化されやすい老人や障害者の住民などと面談を行い、意見を収集します。各グループレベルの草案は、マイノリティの意見書を参考にフィールドコーディネーターが比較検討し、相違点や考慮事項を取りまとめ、「暫定総合プラン」として、グループへ戻されます。このプロセスは、総合プランがすべてのコミュニティメンバーの同意を取り付けるまで繰り返し行われ、精緻化・調整を行っていきます。
また、フィールドファシリテーターは、事業統括するフィールドコーディネーターには、週に一回のレポートを提出し、現地の進捗状況や問題点を共有します。

②メインストリーム化へ向けたロビー活動のの展開
地元政府及び地元の政治家へロビー活動を行い、立案されたコミュニティベースの防災計画を地区の防災計画や開発計画の柱になるよう働きかけを行います。

③スリランカ政府に対して、ジェンダーに配慮した防災計画を含む政策への転換の働きかけ

④家庭菜園を通した干ばつ被害に強い農業技術の普及及びインフラ整備

⑤腎臓疾患に関する実地調査

カウンターパート

・国際連合地域開発センター防災計画兵庫事務所
(United Nations Centre for Regional Development <UNCRD> Disaster Management Planning Hyogo Office)
・グリーンムーブメント・オブ・スリランカ(GMSL)
・Disaster Management Centre(スリランカ災害管理センター)

メンバー

石川 直人(現地コーディネーター及び国内調整業務)
ダグラス・クマラ(GMSL事業統括責任者)
ディヌーシカ・ジャヤシンハ(GMSLプロジェクトオフィサー)

予算

当法人としての予算計上はありません

この事業は、グリーンムーブメント・オブ・スリランカが行い、アプカスは協働NGOとして全面的にバックアップしています。また、グリーンムーブメント・オブ・スリランカには、UNCRD(国際連合地域開発センター)より活動助成が行われています

活動報告

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進捗状況

実施中

担当者レポート

レポート作成中です

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災害復興支援活動(スリランカ)


LinkIconスマトラ沖地震にともなう被災者への支援プログラム(2005)

LinkIcon地滑り災害被災地におけるBHN充足に向けた支援(2007)

LinkIcon地滑り災害被災地における総合的支援~グリーンムーブメント・オブ・スリランカ協働事業~(2007)

LinkIcon地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化(2008)

LinkIconハングランケタ郡地すべり被災民移転地における参加型水供給プログラム(2008)

LinkIcon津波移転住宅における家庭菜園導入によるゴミ問題の解決(2009)

LinkIcon地滑り被災者移転地区における住宅建設へのコンクリートブロック提供と自治組織の強化(2009)

LinkIconスリランカ北東部内戦避難民子ども支援プロジェクト~小さな笑顔プロジェクト~(2009)

LinkIcon地すべり被災地域における校舎建設と学校菜園運営を通した教育支援(2010)

LinkIcon地すべり移転地区における子どもクラブの運営(2010)

LinkIcon地すべり被災地における農業を中心とした総合的な生計向上支援(2010)

LinkIcon地すべり被災者への住宅資材の提供事業(2010)

LinkIcon北中部州洪水被災児童への学用品の緊急支援活動(2011)


災害復興支援活動(日本)


LinkIcon東日本大震災『緊急支援活動』(2011.03-05)

LinkIcon東日本大震災『復興支援活動』(2011.06-08)

LinkIcon大震災被災地へ物資を直接支援「あくしゅプロジェクト」(2011)

LinkIcon東日本大震災『中長期支援活動』(2011.08-2012.03)

LinkIcon東日本大震災『仮設住宅の住環境改善支援』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2013.04-2013.12)


地域開発事業


LinkIcon生計向上と地域の安定を目指した家庭菜園の普及活動(2007~)

LinkIcon農村地域のアトゥンゴダイシパタナ小学校校舎新築及び環境教育の普及(2008)

LinkIcon識字率向上へのチルドレン・ハッピー・プランinスリランカ~子どもが子どもに教える。そこから広がる大きな幸せの輪~(2008)

LinkIconゴミから紙を作る!エコロジカルペーパー・ワークショップによる環境教育プログラム(2008)

LinkIcon僻地農村貧困地区での分散型エネルギー普及の調査・建設プロジェクト(2008)

LinkIcon住民主体の森林再生~「貧困⇔森林破壊」負の連鎖を断ち切る~(2009)

LinkIcon干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案(2009)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市ボルゴダ湖の自然環境保全(2009)

LinkIcon僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動(2009)

LinkIcon僻地農村のティッサカニトゥ小学校修繕および菜園による栄養改善事業(2009)

LinkIconウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業(2009)

LinkIcon食料・平和の確保に資する家庭菜園&有機農業普及のための農業研修センターの設立(2009)

LinkIconスリランカ僻地における学校建設を通した教育支援事業(2009)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2009)

LinkIconスリランカ紛争及び津波被災地域における子どもの栄養改善とメンタルケアプログラム(2009)

LinkIconパルゴッラ幼稚園&図書館の新築プロジェクト(2010)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2010)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市・ボルゴダ湖の自然環境保全(2010)

LinkIcon水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト(2010)

LinkIconアプカスを通した直接支援スキーム「おんこ基金」プロジェクト(2010)

LinkIconスリランカと日本を結ぶアートクラフト開発プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者のフットマッサージ師就職促進プロジェクト(2010)

LinkIconガルカダウェラ幼稚園新築プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2011)

LinkIcon視力検査と視力矯正を通した子どもの健康増進と学習環境の整備(2011)

LinkIcon家庭菜園普及と農業組合および女性グループの組織強化支援(2011)

LinkIcon農業生産加工や省エネ商品の販売促進による生計向上支援活動(2011)

LinkIcon英語クラブと補講クラスの実施を通した学業支援活動(2011)

LinkIcon家畜飼育の導入による貧困削減と地域の平和促進(2012)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2012~)

LinkIcon乳牛飼育の導入と生乳販路確保による貧困削減(2013)


教育講演活動


LinkIconスリランカ・スタディツアー・コーディネート(2008)

LinkIcon北海道障害学研究会サポート活動(2008)

LinkIcon教育機関での国際協力に関する講演活動(2008)

LinkIconBOPビジネス及び社会起業に関するフィールド調査(2010)


情報の共有活動


LinkIcon現地パートナーNGO/シッダールタ チャイルド ディベロップメント ファンデーション(SCDF)