アプカス プロジェクト

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地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化
(スリランカ国 中部州ヌワラエリヤ県ワラパネ郡ナーランタラーワ地区避難キャンプ及び、ワラパネ郡の19箇所の避難キャンプ)

現況

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当法人は、平成19年1月より当該地域で活動を行っており、被災者との関係も良好である。また、11月に行った調査の際にワラパネ群事務所次官(日本の村長に近い)と会議を行い、援助事業に対する承認を得ている。

現地スタッフ7名と共に、各避難所を訪問し、観察・インフォーマルインタビューを中心に現状を調査した。22箇所の避難キャンプ基礎データを収集するとともに、被災者の話を聞き、彼らが直面している問題を洗い出した。また、郡事務次官、郡医務官、村行政官と面談し行政側の問題や今後の支援計画を確認。さらに、国家災害管理センターを訪問し、国による支援状況及び今後の方向性を確認した。

当会では、ワラパネ郡ナーランタラーワ地区避難所に仮設住宅を建設し、長期のテント生活で疲弊した被災者に対して最低限の住空間を提供するとともに、復興委員会の設立を行い、仮設住宅建設への能動的な参加、復興への地域計画作成、行政との話し合い等を促進することにより、自立型復興に向けた被災地域の基盤つくり行う。ナーランタラーワ地区は、被災地の中でも僻地に位置し行政や他の支援団体の手も行き届かず、10ヶ月ものテント生活を強いられており、当会の支援が現地被災者から待たれている。BHNの迅速な充足のためにも、今年度事業を行う必要がある。

活動指針

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活動概要

今プロジェクトでは以下の活動を行う

(1) 仮設住宅の建設
(2) 復興委員会設立・促進

受益者

(1) 仮設住宅の建設:ナーランタラーワ地区避難所で生活を送る52家族177名。彼らの8割は零細農民であり、所得も低く貯蓄も殆どない。117名のうち、子ども46名、高齢者15名
(2) 復興員会設立・促進:ワラパネ郡で地滑りに被災し避難所生活を送っている232家族1376名

目的

仮設住宅の提供による最低限の住空間の確保
持続的で成熟したコミュニティへの組織強化

活動内容

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実施期間

2008年4月>>2008年12月

活動計画

ナーランタラーワ避難所において自治会を立ち上げ、自治会を中心に仮設住宅建設に向けた準備会議を開催。その後、ワークショップを通して建設スケジュール表及び責任分担表を作成し、被災者が自ら建設に係る事を再確認する。その後、建設資材の搬入を開始。避難キャンプを3区画に区切り順に建設を進める。(完成予定図は別添)建設には通常作業員が必要であるが、上記のワークショップを通して、被災者が可能な限り建設に参加することを促すため、作業員の雇用は行わない。被災者は金銭的な負担は出来ないが“労働”で建設費用の負担を行う事になる。建設に関しては、逐次、政府側の建築士が現場視察を行い適切な助言を行う。建設場所の土地所有権は政府にあるが、すでに了承を得ている。また、建設後、仮設住宅の所有権は郡事務所(行政)に帰属し、将来的に移転が必要になったときに移転先にて同資材(解体して回収)を再利用する約束になっている。

 被災地域19箇所の避難所を訪問して自治会を設立する。各自治会の代表、政府関係者、地域住民代表及びNGOらによる復興支援委員会を設立し、被災者が中心となり復興事業へのコンセンサスが形成されるように活動を促進する。それらの復興委員会で協議された内容をニュースレターの形で発表して被災者全体での情報の共有を促進する。これは、不均等な援助が行われることを防ぎ、被災者間の連帯感を促進する。また各避難所において自治会が中心となり定期的にワークショップを行い、対話が促進され、避難生活において直面する問題を共有し相互啓発することにより、不安の軽減、責任感や地域への愛着、連帯感が生まれる。さらに、自ら解決していく重要性が理解・実行されることにより、持続的で成熟したコミュニティへと発展し、長期的視点からの権限付与への素地を作る。

カウンターパート

Green Movement of Sri Lanka(グリーンムーブメントオブスリランカ)

津波災害支援をきっかけに、2004年より当会のスリランカで活動に対してカウンターパートとして協力を得たり、GMSLの若手スタッフの人材育成等に協力をしたりと相互の協力関係を維持している。

メンバー

石川 直人(現地コーディネーター)
伊藤 俊介(国内調整業務)
Ms. Kahatapitiya Gamage Shashi Ruwanthika(スリランカ現地スタッフ)

予算

2,000千円
(このプロジェクトでは、1839千円が財団法人 国際ボランティア貯金から助成されます)

活動報告

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進捗状況

終了

担当者レポート

昨年度から引き続き、ゆうちょボランティア貯金からの配分があり、当該地での長期復興へ向けた活動に取り組めたということを感謝申し上げます。

災害復興は、他の活動と比較しても、当初の計画通りにはなかなかいかない流動的な面が多々ありますが、被災者が避難キャンプ地区から、新たな移転地区へ順次移転する段階で、最低限の住空間を提供できたことは、明るいニュースとして被災者に受け入れられました。

当初の予定よりも移転地区が遠くに設定されたことで、資材の運搬や情報の共有という点では大変な面も多々あったのも事実で、公平性と効率性の両立の難しさを改めて感じました。
来年度は各移転地区で、恒久ブロック住宅の建設が決定しておりますが、移転地区間でインフラの整備や区画の広さ、行政の対応に大きな差があり、憂慮しております。また、各移転地区内での受け入れ側の住民と新たに移転した住民との関係の構築も急務であると考えています。


1:当初計画からの評価

①(計画)平成20年6月までに52家族分の仮設住宅が完成する
 (実施)平成20年7月11日に、52家族分の仮設住宅が完成した。

②(計画)10名からなる復興委員会が設立され、避難所内の問題解決や行政との調整を自主的に行えるようになる。
 (実施)平成20年7月に復興委員会を設立し、計画通り会議を開催した。

③(計画)自立型復興計画を作成。
 (実施)平成20年11月に自立型復興計画を策定した。

④(計画)平成20年中に、公平・公正な自立型復興事業が開始される。
 (実施)平成20年12月18日政府関係者(県事務次官・郡事務次官など)と協議を行い、復興計画実行についての調整を行い、復興事業が開始された。

2:全体的な評価点
・52家族分の仮設住宅の建設が終了し、最低限安全な住空間の確保ができた。
・復興委員会が設立&促進され、被災者間の情報共有がスムーズに行われると共に、復興計画が策定され公正な復興事業が
始まった。
・被災者と政府関係者との情報共有が促進された。

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3:全体的な反省点
・天候の問題などがあり工期が少し遅れた。今後は、天候などの考慮をしっかりし、余裕のある計画作りが必要である。
・移転作業が進む中で、被災者が時間の制約を抱え、復興委員会の開催が計画通りに行かなかった。今後は、現場の状況に合わせて柔軟に対応できる計画作りが必要である。
・政府関係者の“積極的”な係わりが少なかった。事前に詳細及び政府側の役割等、詳細を話し合う必要があった。会議には、20名ほどの参加を予定していたが、政府関係者の多くが欠席してしまった。これは、政府関係者がこの問題に対する積極性が低いということと、上意下達型の行政のため、上層部との調整を行い上からの正式な通達(会議への参加等)を行っていない問題があった。今後は、現場レベルの行政官のみならず、上級行政官らとも連携が必要である。
・当該地域全体で見ると、いまだ移転地が提供されていない被災者もおり、その人びとへの解決案の提示はなかった。復興委員会の活動によりある一定の成果は上がったが、まだ、問題は山積みとなっており、更なる調整が必要である。
・避難地区から各移転地区での再建設の際に、耐久性のあるブロック住宅へのニーズの増加やアクセス道路の不備や輸送費の高騰などにより、特に木材の一部資材の再利用が不可能となった。

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災害復興支援活動(スリランカ)


LinkIconスマトラ沖地震にともなう被災者への支援プログラム(2005)

LinkIcon地滑り災害被災地におけるBHN充足に向けた支援(2007)

LinkIcon地滑り災害被災地における総合的支援~グリーンムーブメント・オブ・スリランカ協働事業~(2007)

LinkIcon地滑り被災者に対するBHNの充足と自立型復興促進のための自治組織力の強化(2008)

LinkIconハングランケタ郡地すべり被災民移転地における参加型水供給プログラム(2008)

LinkIcon津波移転住宅における家庭菜園導入によるゴミ問題の解決(2009)

LinkIcon地滑り被災者移転地区における住宅建設へのコンクリートブロック提供と自治組織の強化(2009)

LinkIconスリランカ北東部内戦避難民子ども支援プロジェクト~小さな笑顔プロジェクト~(2009)

LinkIcon地すべり被災地域における校舎建設と学校菜園運営を通した教育支援(2010)

LinkIcon地すべり移転地区における子どもクラブの運営(2010)

LinkIcon地すべり被災地における農業を中心とした総合的な生計向上支援(2010)

LinkIcon地すべり被災者への住宅資材の提供事業(2010)

LinkIcon北中部州洪水被災児童への学用品の緊急支援活動(2011)


災害復興支援活動(日本)


LinkIcon東日本大震災『緊急支援活動』(2011.03-05)

LinkIcon東日本大震災『復興支援活動』(2011.06-08)

LinkIcon大震災被災地へ物資を直接支援「あくしゅプロジェクト」(2011)

LinkIcon東日本大震災『中長期支援活動』(2011.08-2012.03)

LinkIcon東日本大震災『仮設住宅の住環境改善支援』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2012.04-2013.03)

LinkIcon東日本大震災『コミュニティ構築支援活動』(2013.04-2013.12)


地域開発事業


LinkIcon生計向上と地域の安定を目指した家庭菜園の普及活動(2007~)

LinkIcon農村地域のアトゥンゴダイシパタナ小学校校舎新築及び環境教育の普及(2008)

LinkIcon識字率向上へのチルドレン・ハッピー・プランinスリランカ~子どもが子どもに教える。そこから広がる大きな幸せの輪~(2008)

LinkIconゴミから紙を作る!エコロジカルペーパー・ワークショップによる環境教育プログラム(2008)

LinkIcon僻地農村貧困地区での分散型エネルギー普及の調査・建設プロジェクト(2008)

LinkIcon住民主体の森林再生~「貧困⇔森林破壊」負の連鎖を断ち切る~(2009)

LinkIcon干ばつ地域での女性に配慮したコミュニティ主導防災計画の立案(2009)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市ボルゴダ湖の自然環境保全(2009)

LinkIcon僻地農村の子どもへのコンピューター&インターネット技術の普及活動(2009)

LinkIcon僻地農村のティッサカニトゥ小学校修繕および菜園による栄養改善事業(2009)

LinkIconウィルガムワ郡の教育設備の整備および教育の重要性についての啓発事業(2009)

LinkIcon食料・平和の確保に資する家庭菜園&有機農業普及のための農業研修センターの設立(2009)

LinkIconスリランカ僻地における学校建設を通した教育支援事業(2009)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2009)

LinkIconスリランカ紛争及び津波被災地域における子どもの栄養改善とメンタルケアプログラム(2009)

LinkIconパルゴッラ幼稚園&図書館の新築プロジェクト(2010)

LinkIcon僻地・農村地域の学校における水供給と衛生概念向上支援~子どもの健康改善に向けて~(2010)

LinkIconおが屑の有効利用を通したモラトゥワ市・ボルゴダ湖の自然環境保全(2010)

LinkIcon水質の改善、水資源の有効利用を通した地域開発プロジェクト(2010)

LinkIconアプカスを通した直接支援スキーム「おんこ基金」プロジェクト(2010)

LinkIconスリランカと日本を結ぶアートクラフト開発プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者のフットマッサージ師就職促進プロジェクト(2010)

LinkIconガルカダウェラ幼稚園新築プロジェクト(2010)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2011)

LinkIcon視力検査と視力矯正を通した子どもの健康増進と学習環境の整備(2011)

LinkIcon家庭菜園普及と農業組合および女性グループの組織強化支援(2011)

LinkIcon農業生産加工や省エネ商品の販売促進による生計向上支援活動(2011)

LinkIcon英語クラブと補講クラスの実施を通した学業支援活動(2011)

LinkIcon家畜飼育の導入による貧困削減と地域の平和促進(2012)

LinkIcon視覚障がい者雇用促進のためのマッサージサロンの運営(2012~)

LinkIcon乳牛飼育の導入と生乳販路確保による貧困削減(2013)


教育講演活動


LinkIconスリランカ・スタディツアー・コーディネート(2008)

LinkIcon北海道障害学研究会サポート活動(2008)

LinkIcon教育機関での国際協力に関する講演活動(2008)

LinkIconBOPビジネス及び社会起業に関するフィールド調査(2010)


情報の共有活動


LinkIcon現地パートナーNGO/シッダールタ チャイルド ディベロップメント ファンデーション(SCDF)